虎哲の探究

一介の公立中高国語科教員の戯言。未熟者による日々研鑽の記録。

教員採用.jp主催の教員採用説明会&選考会に行ってきた。【後半】

 

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 この続きである。

 

学校法人立命館

 京都に2校、滋賀に1校、北海道に1校の計4校の中高の専任講師の募集。各校に特色があり、国際・理系教育に力を入れている。新しいことに挑戦する教員を強く求めており、立命館という盤石な土台の基に自由にやりたい実践を展開できるところに魅力がある。教員研修制度が非常に充実(個人研修費年18万、立命館教職大学院との連携、科目関係なしの海外研修)しており、自前で優れた教員を育てていこうという器の大きな学校法人である。以前研究会でお会いした先生の話を先生方にすると非常に喜んでくださったのがありがたい。器の大きさにかなう実力をつけて、来年専任講師応募の話があれば手を挙げたい。

 

梅光学院中学校・高等学校

 風光明媚な下関にある伝統校。学校が現在過渡期にあり変わりゆく学校に勤められるのが魅力。入学後即短期留学に象徴される思い切りの良さがある。給料もよく、より良い学校を目指そうという意思も伝わる。金銭面の良さがどこの財源から来るのかがいまいちわからないため少々の怖さはある。

 

ドルトン東京学園

  来年開校の新設校。米国の教育家ヘレン・パーカストが提唱したドルトン・プランを取り入れた教育を展開するそうだ。

 

ドルトン・プランの教育 (1974年) (世界教育学選集〈80〉)

ドルトン・プランの教育 (1974年) (世界教育学選集〈80〉)

 

  

 学習者主体の教育と高大接続がどこまで良い結果を生み出すかがカギになるだろう。毎年100人ずつ生徒を募集し、6年間で全校生徒が揃うという計画らしい。中等部では教科学習によって学習意欲の醸成と探究型学習やプロジェクト型学習の基礎作りを行い、高等部では自分で計画した学びを実践するためのラボラトリーの時間が増え、キャリアプランに基づく「学びの設計」が行えるようになるという。学校側の連絡によれば13日に説明会及び2次試験の小論文が行われる。軽くドルトン・プランがどのような性質を持つかを調べ、本番は気負わず小論文試験を楽しみたい。

 

学校法人開智学園

 埼玉を中心に拡大を続ける学校法人。古くから探究を重視した学校作りに取り組んでおり、その意味で探究の老舗ともいえる。

  国立大学附属の教員を数名輩出しているということは、校務をしつつ自身の研究も出来るような環境が整っているということの表れのような気もする。自分がやるかはともかくIB言語と文学の授業が行われているであろう開智日本橋学園中・高はやはり刺激的な環境だろう。哲学対話について同校国語科教諭の関先生のご発表を聞いたことを思い出す。探究と哲学対話とは問いを立てるという点で接続が良いと当該発表で腑に落ちた。また一条校でIBを取り入れることの難しさを赤裸々に語っていただいた内容に非常に好感を持てたので、非常勤の選考が通った暁には授業見学等をさせていただきたい。

 

 

  教採の勉強を一切指定していないので、非常勤の試験が怖い今日この頃。

 

 

教員採用.jp主催の教員採用説明会&選考会に行ってきた。【前半】

 一昨日東京ビックサイトで行われた教員採用説明会&選考会に行ってきた。私学研究のため一応色んな学校の話を聞いてみよう程度の気持ちである。

 

海外子女教育振興財団

 なかなか勇気のいる決断だが海外の学校に勤務するのも悪くないなと思える内容だった。待遇もよく日本に帰国することが前提の生徒に教えるというので、ほぼ日本の学校と変わらないのかなとも思った。小学校に関しては現地の幼稚園から上がってくる場合もあるため配慮が必要だそうだ。使用教科書は国内で最も採択されているもので、国語だと小中共に光村を使用する。当然のことながら海外に行くというのは遊びではなく、海外で日本の生徒をどう指導するかについてしっかりと考えなければならないということを強調なさっており、組織としてしっかりしていると感じた。

 

武蔵野大学附属千代田高等学院

 千代田のお嬢様学校から多様なコースをそろえた国際色豊かな探究指導高校へという改革が非常に進んでいる学校という印象。パンフレットを見る限り玉川学園の探究と発想が近いような印象。個人的に何故中学校の募集を止めたのかが気になるところ。朝が早く(7時半から1限)一日の授業数が多い(7・8限がある)こともやや時代の流れに逆行していないかと思う。とはいえ改革を強力なリーダーシップで牽引し、教員や生徒の希望を尊重する校長の在り方は魅力的だと思った。IQコースの指導をしてみたい。

 

智学館中等教育学校

 若い地方の学校ということもあり、他の学校と比べ説明の押しは強くないが、説明や面接での対応から教育について探究していくような根幹の強さがうかがえた。個人探究の指導はクラス単位(各学年120人1クラス30人)で行うため、担任の負荷がやや大きい。やや家から遠く(片道3時間)非常勤で勤務しにくいのがネックだが、来年度も専任の公募があれば両手を挙げたい。

www.tokiwa.ac.jp

 説明会前から存じ上げているため非常に思い入れがある学校。誰か専任に手を挙げませんか?

 

以上が午前中にお話を聞いた学校である。午後に話を聞いた学校については明日以降に書きたい。

 

再び母校で学ぶ

 昨日は母校の文化祭に行ってきた。

 残念ながら母校から非常勤講師の話はなかったが、お世話になった先生方からお話を聞くことが出来た。

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  昨年に引き続きこの先生のお話を聞く機会を得た。先生は今年度中1の文法・中2の読解・高3の現代文を担当なさっている。

 文法についての指導はかなり悩ましいと個人的に思っている。学習者の立場で考えてみれば、なぜ学ぶのかよくわからない状態で文法の学習を押し付けられるようなものだと考えているからだ。一方で教え込めばいいから簡単、指導できると考えている先生もおられるようだ。 

 この先生は文法の学習の際に、文法はすでに頭の中にある、言葉の表現効果(助詞の違いが受け手に及ぼす影響など)を考えるうえで、頭の中にあるものをネーミングすることが必要であり、そのために文法を学ぶ必要があるよねという話をなさるそうである。文法を発見学習的に学ぶことで押し付けられるものという印象を払拭し、言葉に気づく生徒になっていけばよいなということを教えてくださった。どうしても文法はもとから体系が存在していたと考えてしまうが(もしくはそんなことも考えないか)、文法が人々によって発見されてきたということを追体験させるような文法学習の在り方を提案していきたいと思った。

 

  そんなことを考えつつ、国語学の講義でご紹介いただいたこの本の存在を思い出した。最近めっきり小説を読まなくなってしまった。

 国語科の専門性に話が及び、先生の考えの一部をお話しいただいた。国語科は言語学のような論理的側面と文学のようないわゆる美学的側面との間に存在する、学者作家を育てるものではないためどちらかに偏らないことが重要、完全に言語から離れて生活することはないのでそういう実態に合わせた学習指導を展開するということだったように思う。

 探究の指導について伺うと、母校は長きにわたる指導や生徒の作品の蓄積によって熟成された言わば老舗の味のようなところがあり、体系化を試みているものの難しいところではあるとおっしゃっていた。簡単に他の学校へ譲り渡せるものではないというところが老舗なのだろう。大学院で研究をしている立場からすると、探究には普遍的なものはあるような気がするが、行っている学校によって指導形態や重視することが若干異なっており、収斂・体系化することが難しい。

 最後に母校の教員になるためには「国立大学附属校の教員とは何か」ということを考える必要があると教えてくださった。母校の例でいえば上の大学に教科教育の専門家がいるわけではない(大学の学部に教科教育コースがない)ので、より幅広い視野で教育を考え研究する教員ということになろう。過去二年国語科の研究授業は秋田喜代美先生が指導をなさっており、国語という枠にとらわれ過ぎない言葉の本質を追及していたように思う。

 

 図書館に場所を移し、そこにいるであろう別の先生にもお話を伺いに行った。

そこではビブリオバトルが行われており、最後の発表を滑り込みで聞くことが出来た。

 

六百六十円の事情 (メディアワークス文庫)

六百六十円の事情 (メディアワークス文庫)

 

 

そこで紹介されていた上の本は全く存じ上げなかったが、発表者曰く独立しているように見える話が徐々につながっていくところに魅力があるそうである。読んだ本は多くないが湊かなえさんの作品が好きな私にはうってつけなのかもしれない。

 

 

往復書簡 (幻冬舎文庫)

往復書簡 (幻冬舎文庫)

 

 

 

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)

 

 

 

 

この辺りは非常に面白かったように記憶している。読後は爽快という感じではないのだが…。

 

少女 (双葉文庫)

少女 (双葉文庫)

 

 積読である。これを読んで映画のばっさーを楽しみたい。

そしてビブリオバトルの集計中、校長で東大教授の勝野正章先生のお話を聞くことが出来るという母校ならではのとんでもないサプライズが待っていた。。

 高校時代授業に出ず留年するほど図書館に入り浸っていた時期があったこと、その際様々なジャンルを多読したことが今につながっていること、寝る前にはナルニア国物語くまのプーさんをよんでいることなどであった。

 

問いからはじめる教育学 (有斐閣ストゥディア)

問いからはじめる教育学 (有斐閣ストゥディア)

 

 上に示した自著の紹介も「東大は女子学生に対して月3万の家賃補助をしているが、これは平等といえるのか」という問いを我々に投げかけ、東大には女子学生が2割強しかおらず入学する女子学生を増やそうという動きがあること、未だに残っている女子の進学に対する障壁について触れ、先の問いは本人の実力とは関係ない障害を取り払った末の「結果の平等」であるとする具体例で問いから教育学を考える面白さを伝えてくださった。

 ビブリオバトル終了後目的だった先生にお話を伺うことが出来た。この先生は図書館の担当をしており、学校司書の方と協力して、よりよい図書館づくりに励まれている。

「道標」2018年秋号 - 教育出版

先生は学校図書館についての原稿をお寄せになっている。現在先生は高1の現代文を担当なさっており、妹もお世話になっている。高1は母校の核ともいえる卒業論文指導につなげる大事な学年であり、そうしたこともあり先生は卒業論文との接続を国語科でということにも関心を持たれている。論文の書き方や考えを知ってもらいたいと小説を対象とした論文の教材化を考えているが学習者にとって良い教材たりえるかがなかなか難しいそうだ。妹から話を聞きながら先生がどのような単元・授業を作り上げるかを追っていきたい。学校司書の方とともに様々な学校の図書館を見に行くとよいという話をしてくださった。資金の厳しい中でどのような図書館を作り上げるかなどは私が今後ぶつかる課題かもしれない。新書のコーナーを作る探究に求められるスキルな関する書籍を集めたコーナーなどは参考になった。教育環境を考えることや教育の社会的な位置づけを考えることは必要だという言葉を頂いたことで貴重な気づきを得たと思う。

 

 次は公開研究会で母校に訪れることになるだろう。それまでに頂いた言葉を少しでも自分のものとできるよう研鑽したい。

【祝1周年】今後の抱負をざっくりと

 今年もまた世界教師デーがやってきた。

 

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 自分にとって のブログは単なる道楽ではなく、思考を記録し稚拙ながらも自分なりの考えを発信するための手段と考えている。

 少なくとも再来年の四月には、早ければ来年の四月から教壇に立っている。それまでにより多くの考えを知り、より多くの考えを外化していきたい。

 この1年間は27個の記事書いた。今日から来年の世界教師デーまではおよそ倍である60個の記事を書きたい。今まで貴重な経験や他者の考えをインプットしていながらブログの形でアウトプットしなかったことが多くある。今のところ修士課程修了までに論文を5本、口頭発表を4つ予定している(学内発表も含む)。その思考過程なども随時記録し、発信していくことで少ないながらも読んでくださっている方々に何らかの還元が出来ればと思う。コメント等でご意見が頂ければなお良いだろう。

 今日の誓いを忘れず一年間頑張っていきたい。

【読書の秋】積ん読の紹介

台風一過の青空。最近肌寒かったが、今日はどこかへ行っていたはずの暑さが戻ってきたようだ。暦の上では秋。天高く馬肥ゆる秋、読書の秋である。最近は運動不足で体が重く、増えるのは知識だけでよいなと思う今日この頃。

 

日本語学 2018年 10 月号 [雑誌]

日本語学 2018年 10 月号 [雑誌]

 

 前回の国語教育特集もそうであったが、国語科教育学界の著名な研究者が原稿を寄せている。書くことの研究でよく名前を拝見する島田康之氏や佐渡島紗織氏。

 

ライティングの高大接続?高校・大学で「書くこと」を教える人たちへ

ライティングの高大接続?高校・大学で「書くこと」を教える人たちへ

 

 以前読んだこの本が思い起こさせる。そういえば書評を書いていなかった。

日文協国語教育部会夏期研究大会で圧倒的な存在感があった難波博孝氏。彼の寄せた「国語教育研究に必要な語彙―国語教育研究の世界に入るために―」というタイトルもまた圧倒的な存在感で、とりわけ国語科教育研究のひよっこの私をドキッとさせるに十分なキャッチ―さ。

 

さらに図書館に購入希望を出していた本が届いた。

 

探求の共同体 ─考えるための教室─

探求の共同体 ─考えるための教室─

 

 

 

言語文化教育の道しるべ: 高校国語教育の理論と実践

言語文化教育の道しるべ: 高校国語教育の理論と実践

 

 

 

あたらしい国語科指導法-五訂版

あたらしい国語科指導法-五訂版

 

 

夏休み前に生協の3冊15%引きセールで買った

 

友だち幻想 (ちくまプリマー新書)

友だち幻想 (ちくまプリマー新書)

 

 

 

 に一切手をつかられていない。

また、修士論文構想発表のために

 

 を再度読み直し、研究の方向性を明らかにしたい。

また、『近代文学演習』では梶井基次郎檸檬』を扱った発表をすることになったため、それに関する論文は片っ端から読まないといけない。とりあえず、

 

〈新しい作品論〉へ、〈新しい教材論〉へ―文学研究と国語教育研究の交差 (3)
 

 に寄せられている『檸檬』に関する二つの論文は必ず読む。

高校生の頃の私は『檸檬』がなぜ読まれているのかよく分からず、今もなお、何故この小説が定番教材といえる位置にいるのか分かっていない。その意味やどのような実践が展開出来るかを探究できればと思う。

ひとまず返却期限の迫る

 

たった一つを変えるだけ: クラスも教師も自立する「質問づくり」

たった一つを変えるだけ: クラスも教師も自立する「質問づくり」

 

 を読んでしまいたいと思う。

読む本尽きぬことのうれしさぞいみじきや

【随時更新】備忘録がてら今後の予定

 昨日は国立国会図書館での資料収集、今日は三省堂の国語総合教科書分析と教科書研究を中心に動いていた。特定の教科書に絞れなかったために、全ての国語総合教科書の学習の手引きに対しかなり薄い分析をするのが精いっぱいという苦しさがある。

 三省堂「高等学校国語総合 現代文編」の「<いま>を読む」はなかなか興味深かったが、実際に教科書を使っている方々はどう見ているのだろう。

 

 教科書の学習の手引き分析は各教科書会社の特色が垣間見えてきて面白い。ただし労力はかかる。

 

 さて、今後の予定である。

10/6 母校文化祭

近況報告も兼ねて卒業論文指導や総合的な学習の時間の実践知を学びに。

 

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10/7 教員採用説明会&選考会2019 

私学研究も兼ねて。東京都高等学校国語科の受験も考えているが最近は私立に心が傾いている。来年度非常勤講師をやるか迷っているのでお話を聞けたら。当日は開智グループ、立命館グループ、ドルトン東京学園、智学館、武蔵野大学附属千代田、海外日本人学校等を見学予定。開智日本橋学園は割と本命。→スカウト等ではなく話を聞いた学校の試験を受けて、非常勤の内定をもらった。引き受けようと思うが研究が最優先なので条件次第ではスルリとかわす。

 

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10/12 お茶の水大学附属中学校授業見学

 ブックカフェ及び自主研究ラウンドテーブルの実践を拝見。FB「中学国語の授業実践」で詳細がご確認いただけます。

 学び多き授業見学となりました。

 

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10/17 埼玉大学附属小学校研究協議会

実習でお世話になったのもあり。担当させてもらったクラスの授業と実習で指導教官をして頂いた先生の授業を見ようかなと。学校を挙げて取り組まれている思考力研究も魅力。小中高大の国語教育に関われたらとひそかな夢を抱いている。

 

10/20 大村はま記念国語教育の会研究大会

 私が所属し勉強させていただいている研究会に多大なご協力を頂いている苅谷夏子先生が事務局長をなさっている。苅谷夏子先生といえば、

 

教えることの復権 (ちくま新書)

教えることの復権 (ちくま新書)

 

 

この著作でも有名だろう。またしてもちくま新書である。教師―教え子―教育学者によって作られた本が今まであったろうか。読んだ時の衝撃は忘れられない。教え子から見た大村はまも興味深い。ということで今年も広島大学附属中・高へ。

 →学びを以下にまとめております。

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10/27・28 第135回全国大学国語教育学会東京ウォーターフロント大会@武蔵野大学

 国語科教育学を学ぶ院生たるものここで発表せねば。まずは来年のために敵情視察。院生若手交流会では明日の国語教育を共に担う教師の卵、共同研究させてもらえるような研究者の卵とお友達になれたらなと。素晴らしき試み。初日は第四会場、二日目は第三会場でとことん書くことを考えようかと考えている。ラウンドテーブルは悩ましくまだ決めかねている。

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10/30-(3週間毎日)赤坂中学校授業見学

単元作りの過程や実践を丸ごと見させてもらえるかも。修士課程修了後教員になる者として学んでおきたい。

 こちらも是非。

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11/10 筑波大学附属中学校研究協議会

 昨年度の公開授業はとても素晴らしく生意気にも卒論に組み込んでしまった。今年はお世話になった先生の授業が見たいが願いは届くか。→届きませんでした(笑)今年は五味先生による『古典を学ぶ意義を語る』。所属する研究会の10月例会で『富士山文学事典をつくる』の手控えが絶賛されていたのが記憶に新しい。古典教育の示唆を得られるだろう。昨年同様全先生方による研究発表も楽しみ。

http://www.high-s.tsukuba.ac.jp/jhs/wp/wp-content/uploads/2018/09/2018kenkyou2_2.pdf

 

11/16 東京学芸大学附属小金井中学校教育研究協議会

コンセプトベースの単元作りの示唆を得るため今年も参加。今年赴任した第1学年担当の先生は青国研出身だそうでどのような方なのか興味がある。松下佳代先生のご講演も興味関心にストライクなので今から楽しみ。

去年は母校の先生も何名かいらっしゃったのでそれも楽しみ。「お話伺いたいので飲みに連れて行ってください」と勇気を出して頼もうかな。→誘えませんでした。しかし…

 

 

11/23 大阪教育大学附属池田地区附属学校研究発表会

教育研究会 | 大阪教育大学附属池田中学校

「探求」の字が気になるが、IB国語研究会で知り合った先生が授業なさるということで。出来れば同じ時間に行われている総合も見たかった。ワークショップは八田幸恵先生の「教育評価入門―資質・能力をはかる評価とは―」に参加予定。→勉強になりました。特にルーブリックについてはモヤモヤが晴れたのでまとめたいと思います。

 

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 そしてお待ちかねはこせんさんのブログ更新。

 研究会終わりにははこせんさんと初対面。こういうのは慣れないので少し緊張しますが同じ国語教育について語り合える飲み会は宿願だったので楽しみ。

これには驚いた。

学会後も充実しておりました。1次会は先斗町のもつ鍋屋、2次会はサンマルクカフェでした♡笑

 はこせんさんに影響を受け…

 とりあえずお気に入りくれた人は全員参加ということでよろしいですね?

 

12/1  日本国語教育学会高等学校部会第75回研究会@群馬大学

 「探究的に学びを深める古文指導―『徒然草』を用いた授業実践」が気になる。群馬大学はちょっと遠い。焼き饅頭が食べたい。

http://nikkokug.org/img/20180904koukou.pdf

全国大学国語教育学会で出来た院生仲間と再開予定。

私の名刺は底をつきそうです…。

 

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12/2 熊谷地区研究集会

 大村はま記念国語教育の会大会でお声かけ頂いたため参加しようかなと。

埼玉・熊谷 | 日本国語教育学会 公式ホームページ

1日に群馬にいるので、埼玉に帰って再び熊谷に行くのは面倒である。そこで

おふろcafé bivouac | グランピング温浴施設

まさかの院生お風呂カフェデビュー(しかもソロ)を検討中。3000円以内で風呂と寝床の確保は大きい。→結局お風呂カフェには行かず、人生初のネカフェ泊まり。

http://www.kaikatsu.jpここ良いですよ。京都でもお世話になりました。

 

12/8 大学コンソーシアム京都主催高大連携教育フォーラム

第5分科会にて渡邉久暢先生のご発表を伺います。先駆的なご実践をなさる方なので、お話が聞けるのが楽しみ。冬の京都も。

→有言実行。少しキツかったが楽しめた。

 

 

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 後編も年内に。書けませんでした。

 

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12/15 修士論文構想発表会

 

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 ここに書いたことを少し整理して発表します。

 

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建設的な意見も頂けました。

 

12/26・27 青国研勉強会

 甲斐利恵子先生の元で勉強させていただいた際にこの勉強会の存在を教えて頂いた。エネルギッシュな学びの場を感じたい。今回のゲストは「中学校国語科における探究的な学びの実践と研究」で博報賞を受賞された植田恭子先生。貴重な先行実践者である。当該研究及び実践に関して体系的に整理された資料はまだ拝見していないので、今回見られるのではと期待している。https://www.hakuhofoundation.or.jp/prize/recipient/2017/02.html

 なんども研究会でお見かけしていた安居總子先生に熊谷の会で初めて「元気?」とお声掛け頂いた。安居先生もまた青国研を牽引してきた教師だと聞いているので、とても嬉しかったことを覚えている。

 

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 次の日のブッククラブも充実していました。

 

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1/13 これからの「国語科」の話をしよう!―紅野謙介『国語教育の危機―大学入試共通テストと新学習指導要領』(ちくま新書)を手がかりに@大妻女子大学

  当該企画の柱となる著書について拙い書評を書いているので参照されたい。

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 古田先生の著作も必読文献。

 

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 12/7に大妻女子大学で開催された翻訳についてのワークショップで拝見した五味渕先生、紳士的で非常に素敵な方だった。コーディネートの技術も素晴らしく、参加者の学びも深まっていた。この会も楽しみだ。

 →以下がその会のまとめ。

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1/14 明星大学日本文化学科公開シンポジウム「古典は本当に必要か」

 上のイベントの姉妹イベント?だそう。パネリストも豪華でヒートアップ間違いなし。フロアで共に考えたい。

→以下がその会の まとめ。

 

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1/26 『知の理論』をひもとくワークショップ@名古屋外国語大学

 私淑している井上志音先生に教えて頂き、参加即決。

 

2/2 第3回国語教育活用ワークショップ

 

申し込みはお早めに。

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2/17 東京大学教育学部附属中等教育学校第20回公開研究会

 愛する母校かつ未来の職場(自称)の公開研究会である。

2018(平成30)年度 公開研究会 開催のご案内 « 東京大学教育学部附属中等教育学校

12月上旬に申し込み開始予定で例年うかうかしているとすぐに定員を超えるという恐ろしい人気ぶり。3年連続の参加を狙う。

 

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→初日に申し込めました。なぜこんな面倒な方式に?枠が空いているかは分かりませんが是非参加のご検討を。小式部内侍の話、大好きです。

 

2/23 第2回概念ベースの授業づくり研究会

 

 教科の探究に必要な観点は「概念」だという仮説を持っている私にとってこんなに素晴らしい会はない。第1回は日本国語教育学会高等学校部会と被ってしまったため参加できなかったのが非常に残念。

 

2/24 授業力向上フォーラム

http://www.sanno.ac.jp/exam/teachers/forum_hiroshima2019.html

今回のテーマは「探究」である。またしても広島へ。

 この葛藤はあるあるなはず。

https://www.meijitosho.co.jp/sp/eduzine/study/?id=20181084

このイベントも本当に行きたかった。良いイベントは日程被りがち。誰かこっちに参加してくれませんか?こちらの学びと共有し合ったら最高では?→なべしょーさんがこのイベントに参加するということでまさに渡りに船といったところ。

→当然ながらこちらはまだ見つからず。笑

 

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2/28 青国研例会

冬の勉強会で刺激を受け、来年度からはここに極力足を運ぼうと決意。お願いして論文の抜き刷りを頂くなどお世話になっている甲斐伊織先生と初対面(予定)。また会場校である赤坂中学校で甲斐利恵子先生の授業も見られるかな。

 

3/2 勝野正章教授ご講演

妹のおかげで父兄として参加出来る。(卒業生というだけではダメっぽい)

母校文化祭でお話(ビブリオバトル票数集計の際の時間繋ぎで自著に関する紹介をする何とも贅沢な時間)を伺い、改めて教育学に興味を持ち、お話を伺いたいなと思っていたのでまさに幸運な巡り合わせ。

『問いからはじめる教育学』をそれまでに読み切りたい。

 

問いからはじめる教育学 (有斐閣ストゥディア)

問いからはじめる教育学 (有斐閣ストゥディア)

 

 

3/8 小森陽一先生最終講義@駒場Iキャンパス18号館1階ホール

昨年度の院試以来となる東大潜入。たまたま参加出来るので。国語教育大好き院生、遂に伝説の証人に。因みに申し込み不要らしいです。http://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/news/events/20190222135522.html

 →非常に面白い講義でした。

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3/9 第3回中央大学附属学校研究発表会 

www.cu-hs.chuo-u.ac.jp

 →当日のハイライト

 

3/14 東京学芸大学附属高等学校SSH事業報告会

 こちらにも参加予定。

概要

http://www.gakugei-hs.setagaya.tokyo.jp/04kenkyu/SSH2019.03.14zigyouhoukoku.pdf

申し込みフォーム

docs.google.com

 

3/16 『国語の授業の作り方 はじめての授業マニュアル』読書会

念願。なかなか素敵な参加者にも恵まれ、良い読書会になるだろうとホクホクしております。参加者は2/28まで募集中。→3/15連絡を下さればご案内できます。第1次案内を参照。

 

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3/23 国語教育史学会第62回例会@早稲田大学

 国語教育史がマイブーム。次回は第63回という数字に魅力を感じる。国語科と探究絡みで何か発表出来たらいいなぁ。以下概要。

http://www.kokugokyouikushi.org/k190323.htm

 

3/24 学校図書館教育研究会第37回研究会@東大附属

 3/2の勝野先生の講演の際に今でもお世話になっている母校の先生がお声かけ下さった。あることは知っていたが司書教諭講習修了しただけのペーペーが伺ってよいのかしらと躊躇していた。先生から「そういう人にこそ参加してほしい」との言葉を頂いたので勉強することに。代表の桑田てるみさんの著作は非常に好きで

 

思考を深める探究学習: アクティブ・ラーニングの視点で活用する学校図書館

思考を深める探究学習: アクティブ・ラーニングの視点で活用する学校図書館

 

 特に上の本は探究や国語科の副読本にしたいと考えているほどなのでお会いできるといいなという下心。

www.gakutokyoken.jp

 

3/28・29 院生国語科教育研究会第1回鳴門ウォーターフロント大会@鳴門教育大学

 

hama1046.hatenablog.com現在企画構想中。大村はま文庫で学びを深めたいなという趣旨の会。院生国語科教育研究会という名称ですが、ご興味のある方は院生に限らず是非参加をご検討ください。

 

 こんな記事を読んでくださっている院生の方々、ご一緒にどうですか!?

【書評】紅野謙介『国語教育の危機―大学入学共通テストと新学習指導要領』

 

でおなじみの(笑)

である。

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『情報生産者になる』読了から6日。ちくま新書熱冷めやらず、『国語教育の危機―大学入学共通テストと新学習指導要領』も読み終えた。

発売前から国語教育界をざわつかせていた『国語教育の危機―大学入学共通テストと新学習指導要領』。タイトルのインパクトもあって購入したが、予想を裏切らない内容を備えている。

 全体の概説は上のツイートに詳しい。

 大学入学共通テストに関しては、紅野氏の分析通り育成すべきあるいは評価したい学力と乖離したやや残念な出来栄えであると思ったが、今までに無いものを作り上げねばならない中で改革のインパクトを現場に与えたことには価値があると考えている。

 実際、担当している高3の生徒に見せてもらった直近のベネッセ駿台マークの第3問(古文)は二つの歌論が本文として示されたものであった。内容こそ本文から根拠を拾えば解ける程度であったが、生徒からすれば混乱は計り知れない。現高1を担当している先生は現行の教科書を駆使し、どのような授業を組み立てるかが問われている。手元に平成24年度検定の教科書しかないので、現在国語総合でどのような実践が展開し得るかについては憶測の域を出ないためここでは言及しない。ただ、先に大学入学共通テストを「今までに無いもの」と述べたが、実際には公立高校や国立大学の入試問題に創意工夫を凝らした面白い問題が多々あるので、そういったものから着想を得て授業を組み立てるのも意義があるのではないか。

 

 

全国大学入試問題正解 特別編集 思考力問題の研究

全国大学入試問題正解 特別編集 思考力問題の研究

 

 

高くてとても手が出せないが、こういったものも見てみたい。

  新学習指導要領に関しては当然危惧するところもあるが、文部科学省が教育を変えたいと考えた末に作り上げたものだからその意思を汲み取って、今から新学習指導要領下の実践について考えていきたいと考えている。新しい時代の教育の成否は指導要領だけによるのではなく、現場の教師がどのような実践を作り上げるかや研究者がいかに現場の教師とともに歩んでいけるかによるのだ。

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/068/siryo/__icsFiles/afieldfile/2016/04/01/1369033-6.pdf

ここで示されていることは的外れなこととは思えない。この新学習指導要領を良いものにしていくために必要なのは不必要な業務の縮小等により実現する時間の創出である。IB教育のように教師の創意工夫が存分に発揮される実践が各地で行われるためには教師の心身のゆとりを確保することが急務である。とあるIB校の先生曰く一年の半分は勤務校に行っていないそうである。高大接続改革で見せているよなダイナミックな働きかけを是非教師の働き方改革にも向けていただきたい。

 さて弱小ブログの届かない願いはさておき、『国語教育の危機―大学入学共通テストと新学習指導要領』の魅力に話を戻そう。個人的にこの本の本当の魅力が見えてくるのは258ページからなのではないかと考えている。無論、それ以前に展開されていた実際の文書に対する建設的な批判は必読である。忙しくてプレテストや新学習指導要領を見られていない人にとってはこれほど分かりやすい導入はないと思われる。世田谷区の教科「日本語」の事例から冒険的な改革の持つ危険を示している部分には、さながら『モアイは語る―地球の未来』においてイースター島の事例から地球の瀕している危機を示すような相似を示すような論展開の面白さと説得力があった。

 

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

 

 

話題のこの本についての言及もあり。どのような点で賛否両論を巻き起こしているのか知るべく今年中には読まねば…。

 国語教育における論理的思考力や野矢茂樹氏の著作についても言及している。野矢氏の文章は国語の教科書にも登場する。高等学校の教科書に掲載されている文章はやや難解だった覚えがあるが、中学校の教科書に載っていた文章は非常に良かった。東京書籍『新編 新しい国語2』に所収されている「哲学的思考のすすめ」である。「恥ずかしい」という感情について哲学的に探究した説明文で、内容も分かりやすく読者たる中学2年生が他の感情について探究したくなるであろう出色の文章である。筑波大学附属中学校研究協議会で拝見した公開授業でその存在を知り、自分ならどう実践するか楽しみになった教材である。

 以降からあとがきにかけては、著者の「国語」への思いや国語教育に携わる者たちが

 

「歴史的改革を正しい道筋へ戻す」ことへの期待が述べられている。

 

 新学習指導要領の改訂は実施までの期間はさほど残されていない。この大きな波に乗るか飲まれるかはあくまで現場の教師次第である。