虎哲の探究

一介の公立中高国語科教員の戯言。未熟者による日々研鑽の記録。

国語教育

辰年に なっても挑戦 Goes on

兎年の締めに『兎の眼』を紹介するなんてお洒落、と思った大晦日。 www.youtube.com 兎の眼 (角川文庫) 作者:灰谷 健次郎 KADOKAWA Amazon 前勤務校の顔も知らない先輩教員が、読書感想文の推薦図書に挙げていて気にはなっていた。この動画を観るまで忘れて…

2023年皐月振り返り―どうする?どうなる?私の進路

校務分掌ベースで学年に所属せず生徒と接するのが基本的に授業だけという環境になった。2か月が過ぎ徐々にいじると面白い?キャラであることがバレはじめ、生徒とのコミュニケーションが増えてきた。 思えば前の学校は本当に生徒との距離が近すぎた。弁えて…

明日から2023年度始動!今の心境を言葉にする。

今年はなんといっても一つ目の夢に挑戦する機会がある。 hama1046.hatenablog.com この記事を書いた後大雨に降られながらドーバーを目指し、今年は見られないか…と半ばあきらめていたが、着く頃にはしっかり晴れて2年連続で英国の初日の出が見られた。やはり…

卯の如く母校へと飛躍したい2023年、その飛躍に向け足取りを確認する

一応前回の記事で2022年を総括したが、不十分なところ、加筆したいことがあるので大晦日に仕切り直し。 hama1046.hatenablog.com この記事を書き終えたら荒れ果てた我が部屋を大掃除してある程度の成果を得たら早めの就寝をし、初日の出を見に行こうと思って…

2022年度日本国語教育学会全国大会に参加しました!

時差8時間を乗り越えて。2日間のオンライン学会参加が終了。 単元学習での授業を実践したい!と思わされたが、現環境で学期を走りながらの計画はなかなかに厳しい。反面たっぷりリフレッシュ・勉強期間があることに感謝。 3時間寝たがはっきり言ってまだ眠い…

2022年如月振り返り―あと九日で弥生も終わりますが??

懲りない男。 hama1046.hatenablog.com 学期を終えて一時帰国した15日に書くべきであった。一時帰国から一週間以上経過した今、十分すぎるくらいに休み、会いたかった人にも何人かは会えている。 ①本を40冊読む。 前回のブログから今日までで以下の7冊を読ん…

哀れなどくほ氏に魂の救済を―「普通の教員」はどこにいるのか

※稿者はD.Grey-manを読んだことがありません。あしからず。 発端はどくほ氏のこのツイート。 僕は「少年の日の思い出」を読んで普通の教師は「泥棒ダメ」って教えるんだ。でもそれなら「泥棒ダメ」って言えばいいだろ?これが小説であるからには、教訓なんか…

【気が付けば30000アクセス】1学期の振り返りと近況報告

完全にブログの存在を忘れるほどに多忙だった1学期。そんな中でも過去記事で毎日約30アクセスをちまちま稼ぎ、30000アクセスに到達した。 hama1046.hatenablog.com hama1046.hatenablog.com hama1046.hatenablog.com 帰宅しても本を読む気力はなく、授業も全…

国語科教育と死について研究紹介(1)

「Twitter研究論集」は2021年3月31日締め切りとします。 pic.twitter.com/bUBcs9U8Kg— 沖 (@nakayubi77) 2021年2月2日 こちらに向けていろいろと調べ物をしていた。そこで得た情報をメモ。 岡田芳廣(2014)「学校における死についての教育の実態と実践につ…

内藤理恵子『誰も教えてくれなかった死の哲学入門』と私の死生観について

パンデミックによって日々の感染者、死亡者の数を目にし、耳にする機会が増えた。また、アール・ノート(『コロナ時代の僕ら』参照)を限りなく0に近づけるべく不要不急の外出を控えて一人で過ごす時間が増えた。 コロナの時代の僕ら 作者:パオロ ジョルダー…

2021年の目標

下の記事で書いたように hama1046.hatenablog.com 抱負は「挑む 超える 頂へ」である。阪神のスローガンを丸パクリしているうえに、そもそも抱負か??という気がしないでもない。 具体的な目標を設定し、この1年の位置づけを明確にしておきたい。 過去記事…

#ふぁぼされた数だけ今年読んでよかったものあげてく 2020年版

今年も!やります!12がつ!もしご興味あればぜひ。 #ふぁぼされた数だけ今年読んでよかったものあげてく— 三宅香帆 (@m3_myk) 2020年12月13日 私も!今年も!やります! ちなみに去年はこちら〜。これ読んだのも去年だったんか、とか驚く。これみると、今年…

復刊決定! 井関義久『授業への挑戦8 批評の文法〈改訂版〉』

授業への挑戦8 批評の文法〈改訂版〉 分析批評と文学教育:井関 義久 著 - 明治図書オンライン (meijitosho.co.jp) たまたま明治図書のサイトをのぞいた時、この本が復刊投票であと2票のところまで来ていた。投票したところ加えてどなたかが投票して下さった…

#jtsjに物申す!『新たな時代の学びを創る 中学校・高等学校国語科教育研究』のご紹介

www.amazon.co.jp 何故か書影が出ないバグ。故にアイキャッチ画像は今回扱った本で一番表紙がかっこいいと思うものを代用。 【新たな時代の学びを創る 中学校・高等学校国語科教育研究】を読んでいる本に追加 → https://t.co/I6ul4fHmHj #bookmeter] #jtsjに…

ディベートの締めは意見文で!

もうすぐ10時間以上かけていたディベート単元が終わる。 以下のようなトランス状態になったり、 教室でディベートやっていて、意見を戦わせたい欲がすごいのです。いうまでもありませんが、意見の相違と相手の好き嫌いは別です。他者理解の為に絡むことがあ…

漢文は本当に必要なのか―#こてほん 延長戦

発端はこのツイート。 漢文の授業ってまだあるの?あれって本当意味がないと思うんだけど、なぜいまだにあるんだろう。普通に中国語で読める漢文を教えてほしかった。レ点とか一二点とか使って無理に日本語で訓読できるようにすることにどれだけ意味があるん…

パウロ・フレイレにとっての「ことばの学習」

まだまだ暑い日が続くが夏が終わったなと感じる。 デューイの探究教育哲学―相互成長をめざす人間形成論再考 作者: 早川操 出版社/メーカー: 名古屋大学出版会 発売日: 1994/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る そう、大学図書館の 夏休みの長期…

9/29-10/2 虎哲的最強ツアーのご紹介

学校行事で勤務がない期間を利用し、夜行バスで大阪へ行き、清教学園リブライアを見学し、その夜甲子園でシーズン最終戦(予定・阪神鳥谷最終戦?)を観戦し、快活のお世話になって、始発で福井県立若狭高等学校に渡邉先生の授業見学に行くという最強ツアー…

引用・要約をどう捉える?―堀裕嗣先生のツイート及びその反応を手掛かりに

発端はこのツイート。 要約という行為は他人が文章に載せた魂を削り取る忌まわしい行為である。引用という行為は他人の文章を自分の都合のために切り刻む穢らわしい行為である。これを理解しない人間が多すぎる。しかし、文章を綴るうえでこの二つを避けるこ…

結構面白い?過去の学習指導要領解説を読む

今日のブログは国語教育史ネタでいこう。— 虎哲 (@TigerSophia61) 2019年9月17日 今日はここにおりました。 textbook-rc.or.jp 何ヶ月ぶりかの教科書研究センター来訪。— 虎哲 (@TigerSophia61) 2019年9月17日 論文の〆切が10月末に迫りいよいよ追い込まれて…

色褪せぬ名著―井上尚美 『思考力育成の方略―メタ認知・自己学習・言語論理―』雑感

思考力育成への方略―メタ認知・自己学習・言語論理 (21世紀型授業づくり) 作者: 井上尚美 出版社/メーカー: 明治図書出版 発売日: 2007/03/01 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 43回 この商品を含むブログを見る の前のバージョンである 思考力育成への…

三省堂「現代の国語1」所収「玄関扉」教材化の覚書

明日から授業が始まります。 2学期は「玄関扉」から。 『玄関扉』を読む前に文化について提示するか、読んだ後に「要するになんの話か」と聞いて文化の違いというところに気付かせるかどちらが良いか。書いていて後者の方が好きだと思ったので、後者のアプロ…

今後の読書のために②―助川幸逸郎先生の著作をご紹介

下の記事が大好評(大嘘)につき、第二弾。 hama1046.hatenablog.com 初の単著はこちら。 文学理論の冒険―“いま・ここ”への脱出 (東海大学文学部叢書) 作者: 助川幸逸郎 出版社/メーカー: 東海大学出版会 発売日: 2008/03/01 メディア: 単行本 クリック: 22…

実況ツイートまとめただけ!日本国際バカロレア教育学会大会感想

院試あって大学入れないし、明日日本国際バカロレア教育学会大会に行ってみよー。 pic.twitter.com/sep2hMULDW— 虎哲 (@TigerSophia61) August 31, 2019 前日に思い立ちふらりと行ってみることに。 http://jaiber.org/wp-content/uploads/2019/08/20190808-…

第2回読書会@京都の感想まとめ(随時更新)

国語の授業の作り方: はじめての授業マニュアル 作者: 古田尚行 出版社/メーカー: 文学通信 発売日: 2018/07/13 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 去る8月13日、こちらの本で読書会をした。 monkokugo.blog.fc2.com 古田先生が端的に読書会につ…

公開シンポジウム「国語教育の将来―新学習指導要領を問う」のいまさらまとめ

http://www.scj.go.jp/ja/event/pdf2/279-s-0801.pdf 8/1にこちらに行ってきた。名古屋大学教育学部附属からのとんぼ返り、そしてその足で関西へというドタバタ日程だったが行ってよかった。 (私の知る限りの)諸氏によるまとめ 石田喜美先生(だと思われる…

文喫でデートしたい―三宅香帆のすゝめ

三宅香帆さんの文章教室イベントに参加して、クロゾフさんとシーシャバーで国語教育談義して、かつやで験担ぎにカツを喰らい、速報で阪神選手の躍動を知る。そんな素敵な日。明日も勝つ! 本やイベントに課金するようになった。24歳大学院生、遅れてきたオタ…

国語科教員志望にはアツい夏が来た!

hama1046.hatenablog.com 今回はこの記事の抜粋版。 一昨日は国語教育史学会第63回例会、昨日は日本読書学会第63回大会があった。台風が来るかもという心配も杞憂。実に学びの多い週末であった。 そして日本読書学会員には配られるという 読書教育の未来 作…

東京都教員採用試験問題のご紹介

https://twitter.com/TigerSophia61/status/1150306320941064193 結果が怖いが面白い試験だったので私の語れる範囲で概要をお知らせする。 教職教養 教職教養のテキストを覚えていれば出来るという簡単に答えられる問題が少なかったように感じる。勉強量に比…

【告知】第2回『国語の授業の作り方 はじめての授業マニュアル』読書会

3月に開催することが出来た第1回読書会。 国語の授業の作り方: はじめての授業マニュアル 作者: 古田尚行 出版社/メーカー: 文学通信 発売日: 2018/07/13 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る bungaku-report.com 第2回が開催出来ることになりまし…