虎哲の探究

一介の公立中高国語科教員の戯言。未熟者による日々研鑽の記録。

2021年の目標

 下の記事で書いたように

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 抱負は「挑む 超える 頂へ」である。阪神のスローガンを丸パクリしているうえに、そもそも抱負か??という気がしないでもない。

 

具体的な目標を設定し、この1年の位置づけを明確にしておきたい。

過去記事を見るに私は元々目標を立てることが好きなようだ。

 

 

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 見返していて気が付いたが、2020年の目標については記事にしていない。修論の追い込みでそれどころではなかったのであろうと推察される。(Twitterではなんかつぶやいてそうだが忘れた)

 2020年度使用していた教師力手帳、その表紙にある「今年度、私が学びたいこと」として「専任として勤務する」を挙げている。従来通りでなく分掌の仕事も少ないが少しずつこの点は学べている気がする。

 

①外部に発信する文章を3つ以上書く

 1つは指導教官経由で来た依頼原稿。9月締めでこれはマスト。

 次いで国語教育系の学会に寄せるもの。日本国語教育学会の実践論文か、秋に続き春の全国大学国語教育学会で紙面発表か。後者は内容がしょうもなかったのか質問も意見も一切来ず、寂しいものであった。

 最後にTwitter研究論集(沖先生の固定ツイートhttps://twitter.com/nakayubi77/status/1272024580094259206?s=20

に詳細あり)に寄せるもの。益田勝実は「日本文学史研究会」を主宰し、「日本文学史研究」という機関誌をバリバリ書いていたようだ。沖先生のTwitter研究論集がそうしたプラットフォームになることを願って。Twitterでも精力的に発信されている予備校の先生方に玉稿を寄せて頂ければ…とひそかに期待する。

 また、修士1年の時に1か月にわたり甲斐利恵子先生国語教室を見学させて頂いたのことがある。その時の学びを上記のどこかでまとめておきたい。

 

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 予習も復習も十分でないのだ。

 

②本を50冊、うち洋書を5冊以上読む

 本を何冊読む、読んだというのは本を消費するような感じでよくない。ただ質は量に伴ってついてくることに期待してあえてこのように設定する。

 学期中は最低月3冊、長期休みに今のようにドンドン読めることを期待したい。

  またちまちまと洋書を集めている。

 

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 でも紹介した

Education: A Very Short Introduction (Very Short Introductions)

Education: A Very Short Introduction (Very Short Introductions)

  • 作者:Thomas, Gary
  • 発売日: 2013/05/19
  • メディア: ペーパーバック
 

 と

The Art of War

The Art of War

  • 作者:Tzu, Sun
  • 発売日: 2018/11/12
  • メディア: ペーパーバック
 

 買ったのは上記ではなく、PENGUIN BOOKS版であるが。祖先板垣退助が学んだ本をあえて英語で読んでみる。(日本語訳も図書館や国語科の資料にあるはず…)

 

 

 

上の本の原著である

 など。翻訳の方が手に入りにくいので。

 

 今は

誰も教えてくれなかった「死」の哲学入門

誰も教えてくれなかった「死」の哲学入門

  • 作者:内藤 理恵子
  • 発売日: 2019/08/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 を読んでいる。大晦日で哲学のところまで読み終え、これから宗教思想に入る。

 「死についての博物誌」を目指したというこの本は、「死の哲学史、宗教史、思想史」としての面白さもある。つくづく「史」が好きな男。

 

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  当時の「10年後」は2029年。今から見れば8年後、34歳になる年だ。古田先生が単著を上梓されたのも34歳(誕生日によっては33歳かもしれない)の時。

 8年後を見越した確かな読む・書く経験の積み重ねによって自分の目標に少しでも近づけるように…。

2020年の振り返りと2021年の抱負

 2020年は、変化の年だった。自分の環境も社会も大きな変化があった。

 パンデミックによって「これまで通り」では立ち行かない事態が起きた。

 枚挙に暇はないが、元々テクノロジー的には可能だったが今一つ踏み切れなかった在宅勤務・オンライン授業という選択を迫られたのは大きいだろう。Zoom万歳。

 個人的な環境の変化でいえば、大学院から学校へと軸足を移した。

 修士課程の二年間はもう少し着実に研究を重ねていれば…という後悔はあるもののフットワーク軽く、自分の見聞や人脈を広めるためにどこへでも行こうと飛び回った。(夜行バスで)

 母校教員になるために、またその後のキャリアのために…

 都内私立大学付属中高一貫校と東京都公立学校とで悩みに悩んだ挙句、ひょいと来た追加合格に誘われて、諸般の都合で気軽に研究会に参加できない異国の地にある学校に勤めることにした。

 2020年は修論の追い込みとVISA取得のためのもろもろ(語学試験・ボンボン金取られる手続き)で幕を開けた。
 1学期の仕事は実際のコマ数の半分の授業と毎日の教員会議しかなかったので時間的なゆとりがあった。Zoomでやっていた学部ゼミにも時折顔を出し、修了したか怪しいほどであった。

 本格的な対面授業が始まってからは激動で、本を読む暇は…なくはないが体力的にキツく、こなすので精いっぱい。12月中旬に休みになってからのんびりと羽を伸ばしている。つながりが絶たれている今、オンラインでつながることが出来るのは有難い。

 日本国語教育学会大学部会研究会で聞いた

「北は北海道、南は沖縄。果てはイギリス」という挨拶からも時代が感じられた。

 今の学校への就職を決めた時

―フラフラせず学校にどっかりと腰を据えよう!

と着任から3年は半ば趣味と化してきた研究会参加ができないことを覚悟していた。が、研究会のオンライン開催は今後も続いてほしい。

 

  1学期や休み中はそこそこ本を読むことが出来た。

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2020年を語る個人的三大文学『ペスト』『一九八四年』『方丈記』をご紹介。

 

ペスト(新潮文庫)

ペスト(新潮文庫)

 

  『ペスト』がコロナ禍で再び脚光を浴びた(増刷、関連本の大量出版)のは皆の知るところだろう。100分de名著再放送で出合い、今を考えるために読んだ。

 今そのものを考えるのは複雑でも『ペスト』の中の言葉に触れて考えることは出来るか…と生徒にも部分的に取り上げて読ませた。厳しかったろうと思う。

 

 大いに参考にしたこちらも書き下ろしを追加して再販。

 

 参考

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  〈無知は力なり〉を体現する為政者、都合のいいように過去を改変するなどまさに今起こっていることだ!と驚かされる。また、言葉を少なくすることによって思考を狭めやがて不可能にするニュースピークというやり方は最も恐ろしい支配だと思った。

 言葉は世界を豊かにするという主張を伝えるのは難しいが、言葉がないものは考えることすらできずひたすら搾取される存在になるということをこれほど雄弁に語るものはない。

  25歳の若造にはまだ早い!!と言われそうだが。こちらはビギナーズクラシックスで一通り読んだ。世界的災害を生きる私、生徒に少しでも知恵を与えてくれるようにと『方丈記』を読み、語句調べ・感想記入というオンライン課題を課している。

月日かさなり、年経にし後は、ことばにかけて言ひ出づる人だになし

 という冒頭部に次ぐ有名な一文は

コロナの時代の僕ら

コロナの時代の僕ら

 

 この本の「私は忘れたくない」という一節を思い起こさせる。長明は「無常」の経験を忘れる人間を問題にしたのではという武田氏の指摘は強く印象に残った。

 

という言葉に影響を受けて

 柏木由紀さんのメイク動画のおかげで、健康になった2020年 - 東京物語 (hatenablog.com)

 引き込まれる。読ませる文章だよなぁ。

 

 さて、来年の抱負は阪神のスローガンと同じく

挑む 超える 頂へ

 「これまで通り」の学校でないとはいえ、一年間専任教員として学校という場を経験したのは大きい。挑み、これまでの自分を超えて、母校教員にふさわしい存在に。

 阪神タイガースが来シーズン「頂へ」駆け上がるさまを見届け、私自身はゆっくり着実に自分の「頂」を目指していく一年ということで。

#ふぁぼされた数だけ今年読んでよかったものあげてく 2020年版

私も!今年も!やります!

 ちなみに昨年度のものは以下。

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以下、本編。

  1.アルベール・カミュ 宮崎嶺雄訳『ペスト』新潮文庫 コロナ禍の2020年において再評価された本。突然降りかかる不条理に人々はどう立ち向かうのか。登場人物の衝突や細かな街の描写に現代とのリンクを感じた。古典になり得る小説だと思った。読了後に誰がコロナ禍を描き得るのか興味が湧いた。職業病。

ペスト(新潮文庫)

ペスト(新潮文庫)

 

 

 関連?記事

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 2.紗倉まな高専生だった私が出会った世界でたった一つの天職』宝島社 エッセイは全て本音で書かれていないかもしれないが、人がにじみ出ていて面白い。真面目でプロ意識が高く、ものすごく色んなことを考えているけどドジでものすごく色々考えているわりに思い切り・直感・信念で行動する。共感。

高専生だった私が出会った世界でたった一つの天職

高専生だった私が出会った世界でたった一つの天職

  • 作者:紗倉 まな
  • 発売日: 2015/01/15
  • メディア: 単行本
 

 →著者その人が感じられるエッセイは特に面白い。

 

 3.帚木蓬生『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力』朝日選書 「謎を謎として興味を抱いたまま、宙ぶらりんの、どうしようもない状態を耐えぬく力」(77頁)である「ネガティブ・ケイパビリティ」は〈探究〉によって身につく態度(≒力)だと思う。文学とのつながりも興味深い。

 

 読んだ経緯など

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 4.ジョナサン・カラー 荒木映子・富山太佳夫訳『文学理論 〈1冊でわかる〉シリーズ』岩波書店 文学理論がどのようなものかではなく、そもそも論(「理論とは?」「文学とは?」)や、その文学理論がどのような問題を扱ってきたのかが中心になっていたためかえって理解がしやすかった。原著も読みたい。

文学理論 (〈1冊でわかる〉シリーズ)

文学理論 (〈1冊でわかる〉シリーズ)

 

 

 この本は以下の本の邦訳。訳に批判的なレビューもあったので参照したい。

Literary Theory: A Very Short Introduction (Very Short Introductions)

Literary Theory: A Very Short Introduction (Very Short Introductions)

 

 この本を探しに地元の本屋に行った。が、このシリーズ(Very Short Introductions Book)は大量にあるものの在庫がなく、迷いに迷い以下の本を購入。

 

5.幸田国広編『益田勝実の仕事5 国語教育論集成』ちくま学芸文庫 今まさに読んでいる。絶版なのが惜しい国語科教員必読書。特に「古典文学教育は古典再発見のプロセス」(285頁)という指摘は新設科目「言語文化」において重要な考え方であろうと思う。編者の幸田先生をお招きして読書会をしてみたい。

 →いずれ感想まとめ記事を書きたい。個人的に『益田勝実の仕事6 書評集成』を勝手に作ろうかと画策。書評と言えば…

 

 6.三宅香帆『妄想とツッコミで読む萬葉集』だいわ文庫 やはり三宅さんの本は紹介せねばなるまい。空前の萬葉集ブーム、萬葉集本は数あれど萬葉集を身近に感じさせくれるのはこの本が1番だと思う。この本を経て私も人麻呂推しになった。もう少し自身の研究に踏み込んだ萬葉集本も出してくれないかなー。

妄想とツッコミでよむ万葉集 (だいわ文庫)

妄想とツッコミでよむ万葉集 (だいわ文庫)

  • 作者:三宅香帆
  • 発売日: 2019/12/12
  • メディア: 文庫
 

 →以下の本は渡英後の発売で買えず。早く読みたい。

著者のお話を聞き、一層読みたさが増すなど。

赤江珠緒 たまむすび 三宅香帆 2020.09.24 - YouTube

 

 好きな作品が似ている!三宅香帆さんのこれまでを聞いたら新しい時代の編集者像が見えた - YouTube

文学の楽しみ方!三宅香帆さんと小説の魅力について語る【文学談義】 - YouTube

【文学談義】三宅香帆さんと語る!あの名作小説を面白く読む方法 - YouTube

これぞ!というおすすめの1冊【ノンフィクション作品】 - YouTube

 

7.入部明子『パラレル・ライティング入門―12人の文豪に学ぶ文章力と社会人基礎力』大修館書店 まず12人の文豪による短編アンソロジーとして面白い。12作品に5つの文章作成の型と12の社会人基礎力が当てはめられているのが特徴。「書くために読む」コンセプトに支えられた解説で新たな視点から読める。

 →なんと著者である入部先生からご恵投。「文学国語」の創作どうする??のヒントが詰まっている。

 

 これから読む本は

 である。

『ペスト』同様、今この状況で読むべき古典的名作のようなので挑戦。学部の近代文学の授業で映画と概説を見て、読みたいと思いつつそのままになっていた。長期休みはこうした挑戦を許してくれるのでありがたい。今年も終わりが見えてきたが、「読んでよかった」が増えるよう積読消化に努めたい。

 

復刊決定! 井関義久『授業への挑戦8 批評の文法〈改訂版〉』

 

  たまたま明治図書のサイトをのぞいた時、この本が復刊投票であと2票のところまで来ていた。投票したところ加えてどなたかが投票して下さったようで復刊が決定。

 

 序は

古文の読解 (ちくま学芸文庫)

古文の読解 (ちくま学芸文庫)

  • 作者:小西 甚一
  • 発売日: 2010/02/09
  • メディア: 文庫
 

 でもおなじみの小西甚一先生。上記のホームページから転載。

わたくしと分析批評との出あいは、一九五七年のことであった。スタンフォード大学から客員として招かれたわたくしの任務は、研究の場所を与えられ、何でも好きな事をしていればよいというのであった。アメリカの市民と同じ暮らしをして、知人たちを招待したり、またはされたりするのが、わたくしのしごとなのである。どうしてそんな事をさせたのかというと、どうせ学者は研究のほかにすることが無いはずだから、放っておいたところで、研究をするにきまっているし、本人のやりたい事をやらせておくのが、いちばん充実した成果の得られるゆえんだ――ということだったらしい。さらに、純然たる日本の研究者をアメリカの学者とつきあわせたら、どんな反応がおこり、どんな連鎖反応が生まれるかということも、重要なねらいだったそうである。

 わたくしの面倒をみてくれたのは、スタンフォード大学のロバート・H・ブラワー教授で、和歌に関心の深い人である。それに、ロスアンジェルスのカリフォルニア大学からアール・マイナー教授が加わって、三人で和歌の事を論じたけれども、話がよく通じない。これは、わたくしの英語が拙いからというだけではなく、批評のしかたがまるきり違うのである。そこで、話を通じさせるため、アメリカではこんなふうに批評するという方法を、マイナー教授が解説し、幾つかの英詩を材料にして、批評の実際を示すことになった。マイナー教授の英語がよく理解できない所は、ブラワー教授が日本語で説明してくれた。

 マイナー教授は、十七世紀の英文学を専攻する人で、とくにドライデン研究を中心とするが、その研究方法は、作品の精密な分析を基礎とするもので、これはブラワー教授も同様だった。そのとき、参考におよみなさいといってブラワー教授は、クリアンス・ブルックスとロバート・ペン・ウォレンの共著『詩の理解』(Understanding Poetry)および『小説の理解』(Understanding Fiction)、それからルネ・ウエレックとオースティン・ウォレンの共著『文学理論』(Theory of Literature)などをわたくしにくれた。これらの本をよみながら、そのゆきかたで和歌を論じてゆくうち、だんだん話が通ずるようになってきた。その成果は、ブラワー教授とマイナー教授の共著で『和歌』(Japanese Court Poetry)という大冊にまとめられ、一九六一年にスタンフォード大学から出版された。

 この共同研究を通じてわたくしのまなびえた批評方法は、日本にそれまで知られていなかったもので、明治以来の国文学が閉じこもっていた訓詁・考証ないし印象批評の世界に、新しい光をさしこませるであろうと思われた。これを日本の学界に紹介することは、アメリカに招かれた最初の国文学者として、わたくしの責任であると感じたので、一九五八年の秋に帰国するや否や、勤務校での演習にこれを持ち出し、以後ずっと続けている。スタンフォードの人たちが期待した反応は、日米両国において、右のような形でおこった。

 ところで、この批評方法をどう名づけたらよいのか、はなはだ当惑した。ブルックスたちのは、ふつう「新批評」(New Criticism)とよばれるが、これは手垢のつきすぎた名称であり、わたくしが教わったのは、それよりもずっと進歩したものであるから、何か別の名称がほしい。ブラワー教授に相談したら、アメリカでも決まった名称が無いけれど、analytical criticism というのがわりあい適切でなかろうか――ということだったので、それを訳して分析批評とよぶことにした。

 教室で分析批評を試みるのは、かなり骨の折れるしごとであった。まず、術語を訳するのがたいへんなのである。前の学期に使ってみた訳語が思わしくなくて、次の学期には訳しかえるといったようなことが、しばしばであったから、学生諸君の迷惑はひとかたでなかったろう。さらに、こんなふうに説明したら、どう理解してくれるだろうかという実験のため、わざといろいろな説明のしかたを試みたりしたので、モルモットがわりに使われた学生諸君は、わたくし以上の骨折りであったかもしれない。このようにして、分析批評がだんだん定着してきたのである。

 井関義久君は、わたくしが右のような次第であれこれと試行錯誤を繰り返しながら分析批評の体系化に努めていた頃から、わりあい定着した形に落ちつくまでのプロセスを、教室での作業に加わることによって確実に把握した篤学の士である。おそらく、いちばん長年にわたる受講者だったろう。それに、教壇での経験が加わり、分析批評を高等学校の段階で成功させたのである。スタンフォードの人たちが期待した連鎖反応のひとつは、このようにして日本におこった。


  昭和四十七年一月三十一日   /小西 甚一

卓抜の序、 読みたくなりませんか?私からは四の五の言いません。12月21日か22日まで追加注文ができるようなので是非ご自分へのクリスマスプレゼントとして購入を検討してください。。

【祝3周年】なんとかかんとか国語科教員に

 現在は全く動かしていないこのブログ。

 時間は経つもので初めて記事を書いてから3年の節目となった。ブログを書き始めたころには全く知らなかった学校で専任として勤め始めて半年が経ち、慌ただしく過ごしている。

 本が全く読めていない、日々をこなすので精いっぱいで満足のいく授業準備もなかなか思うように出来ていないというギリギリの生活だが、慣れない異国の地で体調を崩さずに勤められているのは一つ自分を褒めてよいと思う。

 

 そんな折に指導教官の先生からコロナ禍における日々の授業について思うところを書くようにとのお達しを受けた。締切はおよそ一年後。実践を振り返って思索の後を残す上で機会を頂けるのは有り難い。去年も院生兼非常勤講師として過ごした1年をまとめるエッセイを書いた。誤字まみれの拙い内容で機会を与えてくれた方に申し訳なかったが…

今回は共同で何かを作るという点で書くというぼんやりとした構想を練っている。今はおくのほそ道を読んで自分の好きな場面を選び、他の生徒を読者として想定してまとめるという課題に取り組ませている。それらを一つにまとめて、みんなで旅するおくのほそ道!といった具合にする予定。教科書採録部分だけでない古典を味わって欲しいなぁという願いもある。

 

このようなことをしてなんとか元気にやっております。余裕が出てきたら本を読み、ブログでつらつらと考えを垂れ流せたらなと思う世界教師デー。

翔んで英国!

 タイトルの通り。

 あまりにも日本に長くいすぎて、一昨日ビザセンターから1か月ぶりにパスポートが返ってきた時は「ついに行ける!」という嬉しさよりも「いよいよか…。」という不安が大きかった。元々は3月渡英予定だったが、学校の判断で延期となっていたのだ。

radiotalk.jp

 日本にいる間渡英のモチベーションを挙げるために三宅さんに質問して答えてもらった。しばらくは学校とフラットとの往復になるだろうが、いずれ落ち着いたら(いつになるやら…)こうした場所にも出かけていきたい。

 なお、三宅さんのイギリス留学についてはここに書いたイベントで知った。

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  向こうでの勤務が落ち着いたら、今まで馴染みの薄かった英文学に浸りたい。

 出来れば英文で読んで適宜電子書籍の翻訳本と見比べるなどしたい。

嵐が丘 (新潮文庫)

嵐が丘 (新潮文庫)

 

  そんな余裕があるだろうか…。とりあえず二学期向こうで倒れないこと優先で頑張ろうと思う。忙しくてもせめてSNSはゆるゆる続けていたい。次のブログ更新はいつになるやら。楽しい報告が出来るといいなぁ。

 

NHK「100分de名著」ブックス アルベール・カミュ『ペスト』のご紹介

 100分de名著テキストはメルカリで大体元値より高値で取引される。ブックオフは良心的な価格であるものの入荷が少なく、入荷メールを確認する必要がある。

 1学期に行った単元「コロナ禍と社会について考える」で大いに参考にした上の本が最近メルカリで値崩れしてきていると感じた理由が分かった。

http://sinkan.net/?ean=9784140818299&action_item=true

 

9月発売というのがまた絶妙。

9月の100分de名著はダニエル・デフォーの『ペストの記憶』なのである。あわせて読んでほしいということだろう。

 この本そこそこいいお値段なのだが指南役の訳ということもあり購入した。

  ちなみに8月の100分de名著はミヒャエル・エンデ『モモ』である。小さい頃に読んだ記憶はあるが、一切覚えていないので再読したい。

 

 

 

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