今年も!やります!12がつ!もしご興味あればぜひ。 #ふぁぼされた数だけ今年読んでよかったものあげてく
— 三宅香帆 (@m3_myk) 2020年12月13日
私も!今年も!やります!
ちなみに去年はこちら〜。これ読んだのも去年だったんか、とか驚く。これみると、今年は漫画やドラマの摂取が多かったなあ。(自粛期間中、昔のドラマを狂ったように見ていた…笑) https://t.co/lP50UgrvVm
— 三宅香帆 (@m3_myk) 2020年12月13日
ちなみに昨年度のものは以下。
以下、本編。
1.アルベール・カミュ 宮崎嶺雄訳『ペスト』新潮文庫 コロナ禍の2020年において再評価された本。突然降りかかる不条理に人々はどう立ち向かうのか。登場人物の衝突や細かな街の描写に現代とのリンクを感じた。古典になり得る小説だと思った。読了後に誰がコロナ禍を描き得るのか興味が湧いた。職業病。
関連?記事
2.紗倉まな『高専生だった私が出会った世界でたった一つの天職』宝島社 エッセイは全て本音で書かれていないかもしれないが、人がにじみ出ていて面白い。真面目でプロ意識が高く、ものすごく色んなことを考えているけどドジでものすごく色々考えているわりに思い切り・直感・信念で行動する。共感。
→著者その人が感じられるエッセイは特に面白い。
3.帚木蓬生『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力』朝日選書 「謎を謎として興味を抱いたまま、宙ぶらりんの、どうしようもない状態を耐えぬく力」(77頁)である「ネガティブ・ケイパビリティ」は〈探究〉によって身につく態度(≒力)だと思う。文学とのつながりも興味深い。
読んだ経緯など
4.ジョナサン・カラー 荒木映子・富山太佳夫訳『文学理論 〈1冊でわかる〉シリーズ』岩波書店 文学理論がどのようなものかではなく、そもそも論(「理論とは?」「文学とは?」)や、その文学理論がどのような問題を扱ってきたのかが中心になっていたためかえって理解がしやすかった。原著も読みたい。
この本は以下の本の邦訳。訳に批判的なレビューもあったので参照したい。
Literary Theory: A Very Short Introduction (Very Short Introductions)
- 作者:Culler, Jonathan D.
- 発売日: 2011/08/11
- メディア: ペーパーバック
この本を探しに地元の本屋に行った。が、このシリーズ(Very Short Introductions Book)は大量にあるものの在庫がなく、迷いに迷い以下の本を購入。
Education: A Very Short Introduction (Very Short Introductions Book 347) (English Edition)
- 作者:Thomas, Gary
- 発売日: 2013/03/28
- メディア: Kindle版
5.幸田国広編『益田勝実の仕事5 国語教育論集成』ちくま学芸文庫 今まさに読んでいる。絶版なのが惜しい国語科教員必読書。特に「古典文学教育は古典再発見のプロセス」(285頁)という指摘は新設科目「言語文化」において重要な考え方であろうと思う。編者の幸田先生をお招きして読書会をしてみたい。
→いずれ感想まとめ記事を書きたい。個人的に『益田勝実の仕事6 書評集成』を勝手に作ろうかと画策。書評と言えば…
6.三宅香帆『妄想とツッコミで読む萬葉集』だいわ文庫 やはり三宅さんの本は紹介せねばなるまい。空前の萬葉集ブーム、萬葉集本は数あれど萬葉集を身近に感じさせくれるのはこの本が1番だと思う。この本を経て私も人麻呂推しになった。もう少し自身の研究に踏み込んだ萬葉集本も出してくれないかなー。
→以下の本は渡英後の発売で買えず。早く読みたい。
著者のお話を聞き、一層読みたさが増すなど。
赤江珠緒 たまむすび 三宅香帆 2020.09.24 - YouTube
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7.入部明子『パラレル・ライティング入門―12人の文豪に学ぶ文章力と社会人基礎力』大修館書店 まず12人の文豪による短編アンソロジーとして面白い。12作品に5つの文章作成の型と12の社会人基礎力が当てはめられているのが特徴。「書くために読む」コンセプトに支えられた解説で新たな視点から読める。
→なんと著者である入部先生からご恵投。「文学国語」の創作どうする??のヒントが詰まっている。
これから読む本は
である。
『ペスト』同様、今この状況で読むべき古典的名作のようなので挑戦。学部の近代文学の授業で映画と概説を見て、読みたいと思いつつそのままになっていた。長期休みはこうした挑戦を許してくれるのでありがたい。今年も終わりが見えてきたが、「読んでよかった」が増えるよう積読消化に努めたい。