虎哲の探究

一介の公立中高国語科教員の戯言。未熟者による日々研鑽の記録。

東京言語研究所公開講座のすゝめ

www.tokyo-gengo.gr.jp

ホームページがリニューアルされて非常に見やすくなっている。

 

hama1046.hatenablog.com

 

 こちらでも紹介していた6/29(土)の公開講座に申し込んだ。講師は野矢茂樹先生で、題目は「国語を学ぶ・国語を教える」である。去年の佐藤学先生の公開講座をスルーするという探究オタク痛恨のミスを繰り返さぬよう常に気にかけていたのだ。

まだ申し込みを受け付けているようなのでご興味のある方は是非。共に学びましょう。

 

  なお同日には第4回概念ベースの授業づくり研究会もある。研究会及び懇親会では以下の本の制作背景などが聞けるのではないかと期待している。

  この研究会には東京学芸大学中村純子先生も参加なさっている。元々中学校に勤められていたこともありとてもエネルギッシュで、ご専門であるメディア・リテラシーや「見ること」についての研究も然ることながら豊富な知見をお持ちで非常に尊敬できる方である。

 現在お世話になっている南部国語の会にも研究者の方がいらっしゃり、実践に対するコメントが拝聴できる。教員の学びの場に研究者の方々が来てくださるのは何ともありがたいことだなぁとしみじみ。

 概念ベースの授業づくり研究会にご興味のある方は主催のrofu先生にコンタクトを取ると良いと思われる。私のような院生も快く受け入れて下さる懐が深い研究会である。前回はIB校ではない学校の長期研修の先生方も多数いらっしゃった。

 

前回の研究会での学びについて

hama1046.hatenablog.com

 

充実した土曜日になりそうである。

『日本語学』のすゝめ

  前々回に引き続き今回も。

  誰も招待コードを使用して下さらなかったようで1000円分のポイントは獲得できなかったのです…。

hama1046.hatenablog.com

  今回は私が勧めるまでもないこの雑誌。

日本語学 2019年 06 月号 [雑誌]

日本語学 2019年 06 月号 [雑誌]

 

国語科教育特集もよく組んでくださるのでご存知の方も多いはず。

 今月は国語科教育特集ではないものの、「笑いのことば」という特集で実に様々な切り口のユニークな研究が扱われている。中には教育漫才についてが扱われているものも。是非ともご購入していただきたい。

 さて、こんな宣伝をしているのに実は訳がある。なんと今月号の「読者の声」にエッセイを掲載して頂いたのだ。特集「笑いのことば」とは関係なく個人的に面白いと思う問いについて紹介するといった内容である。顕名で全国紙に載るのは初めてのことなので喜びも一入。しかしながら、「国語教育特集号の時に「読者の声」採用されたら文章載るし二冊進呈してもらえるし一石二鳥じゃん!」と軽い気持ちで投稿したので本当に掲載して頂けるとは思っておらず、若干の申し訳無さも感じているのが正直なところである。次は国語科教育について実践を踏まえた提案性のある論文を投稿出来たら…と思う。

 

以前にこんな記事も書いてました。

hama1046.hatenablog.com

 

 

hama1046.hatenablog.com

 

自分への応援ソング

www.youtube.com

 一発目応援ソングではなく恋愛ソングでは?「あいのり」の主題歌でおなじみ。なんだこの最高な番組!とハマり始めてすぐに放送終了になったのが懐かしい。私の青春を象徴する出来事であった。

www.youtube.com

 中学受験時に塾の友達に勧められ猛烈にのめりこんだスキマスイッチ。猪突猛進という言葉の似合う(と勝手に自負している)私はこの曲とガラナが大好き。

 歌っているのはいつか講師役で出演したいと思っている大好きな番組NHK国語表現MC?の足立佳奈さん。

www.youtube.com

 ドストライクな世代。デジモン自体はあまり覚えていないがこの曲を聴くとテンションが上がる。

www.youtube.com

 教育実習思い出の曲。合唱祭の練習真っ最中の時期であった。私が配属されたクラスの自由曲。彼らは本番賞を取ることが出来なかったが、私の胸を震わせたオンリーワンな歌声であった。

 

 明日は大事な試験。高3ピーク時に比べてかなりのスケールダウンをしていると実感することも多く、国語のテスト学力にはあまり自身がないが次に進めるような結果を出したい。

メルカリのすゝめ

 皆様はメルカリと聞いてどのようなイメージを持つだろうか。私にとってメルカリは掘り出し物の本が格安で売っている可能性のある宝物庫である。

 フリーマーケットアプリには掘り出し物があるということはtwitterでも幾度か話題になっていたが、

 こちらが送料込みで8900円で購入できたのは私にとって非常に大きかった。

遠く鳴門教育大学のある徳島から我が家にやってきたのだ。

 参考

hama1046.hatenablog.com

 

 

世界を信じるためのメソッド ぼくらの時代のメディア・リテラシー (よりみちパン!セ)

世界を信じるためのメソッド ぼくらの時代のメディア・リテラシー (よりみちパン!セ)

 

 小池先生推薦のこちらの本は300円。初回利用のポイントで実質無料で購入出来た。

  届くのを心待ちにしているのが以下。

 

 私の研究の主たる参考文献と成り得るだろうこちらの名著も半額の2000円である。常勤乃至専任で働きだしたら正規の値段で購入したいと思っていた矢先の発掘である。

 

豊かな言語活動が拓く国語単元学習の創造〈1〉理論編

豊かな言語活動が拓く国語単元学習の創造〈1〉理論編

 

 

 

SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術

SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術

 

 

 

 

ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術

ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術

 

 上の3冊で1630円!何となく性格の出るチョイスである。

 

旺文社古語辞典 第10版 増補版

旺文社古語辞典 第10版 増補版

 

 この前の版が1100円。高校時代に使っていたものと違う古語辞典が欲しいと思い購入したが商品説明を見る限り第10版増補版かなり良さそうだ…、早まったか。

 

まとめ

 私のブログを読んでくださっている方もメルカリやりましょう。アプリをインストールした後の初期登録の段階で招待コードNMQBHZを入れるとお互いに300円分のポイントがもらえるそうだ。なんと9/16までは招待した方もされた方も1000円分のポイントがもらえるそう!ネットの力を信じて、そして哀れな院生の提案に乗ってくださる方々がいることを願って。https://www.mercari.com/jp/

 

祝100記事目、10000アクセス越え 10年後の自分に捧ぐ

 

ということで有言実行

 

1000→3000→10000というよく分からない祝い方。

hama1046.hatenablog.com

hama1046.hatenablog.com

 

 私の場合は10年前というと13歳の頃、今授業を担当している生徒たちより1つ年上の中学2年生であった。時の流れとはあまりに残酷である。10年という歳月は人生においてあまりに大きいことは言うまでもない。

 

 今は授業づくり・教員採用試験の勉強及び書類作成・修士論文執筆(なかなか文字に起こせていない)とキャパオーバー気味なので、短めに今という期間が何のためにあるのか改めて確認するべく10年後までに達成したい自分の目標をここに記したい。

 

・母校東大附属の教員になること

 狙ってなかなか慣れるものでもないことを重々承知しつつも、私の教員人生における大きな野望である。現在東大附属国語科にいらっしゃる先生方が定年に伴って退職されたり、大学に教育の場を移したり・・・ということがない限りポストは空かない。タイミングというのも重要な要素である。出来ればお世話になった先生が多くいらっしゃるうちに滑り込みたい。

 そのためには空いたタイミングで「その人ならば苦しかるまじ。入れ申せ。」と言って頂けるだけの実力を私が持っていなければならない。公立私立どちらに行くかは分からないが拾ってもらった学校で実践・研究双方の面で研鑽を積み、東大付属の先生方のように研究授業をしたり、課題別学習や卒業研究指導をしたり出来るような力のある教員になっておく必要がある。

 5年以内に確実に1度は挑戦のタイミングが訪れる。そこで夢が叶うかは分からないが準備はしっかりとしておきたい。

 

・単著の刊行

  この本に触発されて、

国語の授業の作り方: はじめての授業マニュアル

国語の授業の作り方: はじめての授業マニュアル

 

 

  この記事において「この本のような本を書き上げられるほどに自分が実践を積み上げること」を夢として挙げている。

hama1046.hatenablog.com

  ちなみに2つ挙げた夢のうち1つは既に実現しており、

 

hama1046.hatenablog.com

hama1046.hatenablog.com

 第2回を8月中旬の京都で開催することを現在は目論んでいる。(参加を希望される方はhamaten61@gmail.comまでご連絡を)

 勿論古田先生は本を書くことを目的に実践していたわけではない。日頃の思索や授業実践の積み重ねが機会を得て書籍の形となり、国語教師の暗黙知言語化という偉業を達成されたのだ。

 教育実習を経て「このままではいけない!」と本を読むようになり、様々な本を読むにつれて単著を刊行するということの凄さに思い至るようになった。

 今の自分にはまだ語れる言葉やものがない。それでも書くことや考えることを止めずに機を待てば、何かのきっかけで手に取った読者が何らかの思索や行動をする契機となる本を書くことができるのではないだろうか。形にすること、世に問うことの出来る国語教師を目指したい。単に足りない頭での独断を書き散らすだけではなく、優れた著作の言葉を豊富に引用して読者を名著へと誘う…そんな本を書くが出来ればと思うのである。

 

 

  ちなみに今読んでいるのは下の2冊。

探究の力を育む課題研究―中等教育における新しい学びの実践

探究の力を育む課題研究―中等教育における新しい学びの実践

 

 「おわりに」にある林創氏の「本書をまとめる過程で,東大附属が昔からいかに優れた探究の実践をされてこられたのかを改めて実感しました。」という言葉に、参考にした東大附属実践への敬意を感じられた。高校生の行う探究にしてはやや社会との接続を意識し過ぎでは?と思う部分もあるが、先行する実践を参考にしつつ神大附属流の探究を探究なさっているところに大いに刺激を受ける著作。読んでいる途中ながら今後探究に取り組む学校の教員必読の書になると確信する内容。

 

古文の読解 (ちくま学芸文庫)

古文の読解 (ちくま学芸文庫)

 

  小西先生が軽妙な語り口で古典の読解の面白さを説いているところに、おこがましくも嫉妬してしまう、そんな一冊。

 

 先に挙げた二つの目標を達成するために今は自分の実践や研究の軸となるであろう「中等教育国語科と探究との関連」というテーマに挑んでいるのだ。目先のことでなかなか思うに任せぬ日々が続いている。何のために今があるのか、何のために修士課程に進学したのかを自覚し、長期的な展望をもって今後10年を歩んでいきたい。

果たして令和元年度は私にとってのビッグウェーブとなるか。

第3回概念ベース授業づくり研究会での学び

 先日rofu先生にお声かけ頂き参加した概念ベース授業づくり研究会での学びについて共有したい。今回は国語科の先生だけでなく他教科の先生も参加し(東京学芸大学教職大学院)て、コラボ授業やMYP・DPの始め方についての意見交流がなされた。どちらについても当然ながら実践経験がなく、知識も少ないので聞き役に回っていたがこれから先の教員人生で考えるべき問いをたくさんもらった研究会だった。記録を取ってくださったのでそれを拝借しつつ。

 

お知らせ

・6月2日・3日の全国大学国語教育学会(@茨城大学)にて今回も公開講座が行われる。「国際バカロレアにおける「言語と文学」「文学」の授業から国語科のあり方を考え直す」

http://www.gakkai.ac/JTSJ/taikai/?action=multidatabase_action_main_filedownload&download_flag=1&upload_id=4282&metadata_id=424

 ・この公開講座に間に合うタイミングで以下の本が出版される。

 

 

 コラボ授業の作り方


 rofu先生の同僚の方が先陣を切って美術の授業とコラボについてお話して下さった。

(概要)
・美術の先生にお願いして、美術館に行く。
・感じたことをどう記述するか、 どう言語化するかという作業を行っている。
・美術の評論を行う。
・「美術の評論をするとは何か?」を考えた後で→美術館に行く。
・感覚的なものを言語にする。
・半分国語、半分美術の授業になる。半分は美術に投げる。

 どちらかが先導するのではなく、各々の教科の良さを生かすべく投げるというようなところは非常に参考になった。綿密に打合せしすぎるとコラボ自体が双方の負担になってしまうのだ。

 

 学部時代の先輩も勤務する公立高校の先生は国語と家庭科のコラボについて

(概要)
・他の授業で国語が活かされていない…という問題意識。
・生活に密接した家庭科という授業。
・国語と家庭科(共働きについて考える、沖縄について考える)
・「なぜ沖縄の家にはタンクがあるのか?」を考える授業。
・キーワードを書かせ、図式化する。 その関係性をまとめるにはこんな接続詞がいるよね、 という風に国語を活用していく。
・他教科からも多くのフィードバックをもらえ、 やった意義を感じた。

 生徒は予想以上に教科学習と日常とを分けて考えているのかなと考えるようになった。他教科という枠内でも活用できると実感する場が必要なのだ。

 

 社会科の先生は今後実践したい理数科とのコラボ案についてお話していた。

理科とのコラボ
フランス革命はなぜ起きたか?は割とある授業。
フランス革命が起きた頃の日本は浅間山噴火があったなど、 気候の関係性に着眼する。フランスでも飢饉に苦しんでいたという事実がある。
・機械の技術発展と戦争の関係性

 

数学とのコラボ
ゴシック建築と数学、アーチのなど。

 私は門外漢ながら社会科、特に歴史は事象と事象とのつながりを見出すことに面白さがあると思っている。従来の社会科授業も個人的には好きだが、このコラボ案のように科学的事象ともつなげることでより立体的な歴史観を構成できるのではと話を聞きながら思った。

 

 rofu先生は「メディアと科学」というテーマで理科とのコラボ実践を報告された。
・メディアの中で科学がどう使われているか?論じさせる。
例:このグラフは本当に科学的なのか?検証する。
  紅茶はインフルエンザに良い。検証する。
・他の人にわかりやすくプレゼンする。
・科学的、非科学的とはどういうことか考える。

 メディアから得られる情報は広範にわたる。それらを批判的に捉えよ!と言われてもピンとこない人は多いのではないか。科学的という切り口に焦点を絞り批判的に捉える学習をすることで他の情報に対しても鵜呑みにしない、怪しげな情報に「ん?」と立ち止まるような身体性が得られただろう。


 コラボの現実的問題
・評価の仕方。融通が利くかどうか。日本の縦割り意識。
・カリキュラムが壁になっている。
・小学校と比べ、中高だと専門性に分かれてしまうから難しい。
・雑談とかからじゃないとコラボが生まれない…気を使ってしまう。
 


 灘中高では「近代」というテーマを決めて1年間国語・英語・社会が実践を展開したことがあった。このように関連性やテーマ、 方向性を同じにしておくと最終的につながってくる。この実践は国語科井上志音先生が関わっている。いずれ詳細を伺いたい。

「概念を教えるべきなのか?」という話題では生徒の中に再構成されていくのが理想だという意見で一致した。教科ごとに概念の把握の仕方が違う場合があるがあまり強固に合わせようとしなくてもよいのではないかと思った。話にも挙がっていたが「概念は思考のフレーム」なのだ。

 

 

 IBについてはあまり詳しくないので発言の真意を取り違える恐れがあるためMYP・DPの始め方については割愛して、これは!と思ったものだけ紹介する。

・日本はDP(高2・3、単位修得のスコアが世界の大学進学に活用できる)から取り入れ、MYP(中1から高1)・PYP(日本の初等教育に当たる)と輸入している。

・DPのみの高等学校は高1がDPの学びを導入するためのファンデーションイヤー。

・IBでは先に概念を教えるのがルール。

  単なる一条校は学習指導要領で規定されていることをクリアすれば自由な授業が展開できる。国語科で培う学力を付けさせながら「○○とは何か」ということについて考えるような実践も面白そうだ。(し実際にそうした授業はたくさん試みられている)

 いずれ以下の本も再読して概念ベースの国語授業はどんな形で実現し得るか探究したい。

国語教師のための国際バカロレア入門

国語教師のための国際バカロレア入門

 

 

 

今年度の大学図書館購入希望図書(10冊入れるまで更新)

 

hama1046.hatenablog.com

 

  希望が通り以下の本が我が大学へ。

クリエイティブ・ラーニング:創造社会の学びと教育 (リアリティ・プラス)

クリエイティブ・ラーニング:創造社会の学びと教育 (リアリティ・プラス)

  

 上の本は既に読了して、私費で購入もした。

 そして読みたい本がこんなに増えた。

 

 

 

 本の値段は日本円でいくらか分からなかったのでドルで書いた。Chapter3から読むとよいと酒井先生にお勧め頂いた。

Attacking Faulty Reasoning: A Practical Guide to Fallacy-Free Arguments

Attacking Faulty Reasoning: A Practical Guide to Fallacy-Free Arguments

 

 

 

言述論(discours) for 説話集論

言述論(discours) for 説話集論

 

  在庫僅少だそう。読みたいが院生にはなかなか手を出しにくいお値段。

 

 この本の著者竹村信治先生は古田先生のお師匠さんだそう。読書会で京都との往復の間に読もうと画策中。

 読書会…

hama1046.hatenablog.com

 

 

  わざわざ頼まなくても我慢すれば入れてくれそうな

 

 

  前回頼みそびれた

書くことの教育における理論知と実践知の統合

書くことの教育における理論知と実践知の統合

 

 

  これから読んでいきたい濵田先生の著作も。

他者と共に「物語」を読むという行為

他者と共に「物語」を読むという行為

 

 

これから発売の欲しい本

 

これは大学図書館に入れるべしというおすすめ本があればご教示ください。