タイムラインの流れによってこの貴重な学びを流してはいけないと思い、ここにまとめた。
発端はおそらくこのツイート。
「き」と「つ」の対比は非常に納得できます。というより、「けり」が特殊すぎるんです。こいつ、現代語でも、「あれ、そうだったっけ?」の「け」として生き残っていますからね。「き」も、「ありし日の思い出」のように、連体形の「し」だけ残っているのが私はわりと不思議に思っています。
— 八神夕歌@国語教師_言の葉の館 (@kotonoha_yakata) 2018年11月28日
全く知らなかった。そうだったっけ?とか結構いうのに。驚き! pic.twitter.com/IrzNRgrjuV
— はまてん (@Hamaten61) 2018年11月28日
個人的に好きな考え方の持ち主クロゾフ先生。クロゾフせんせいについてははこせんさんとの車内トークで話題になりました。
「お前やんのけ?」は流石に方言?
— クロゾフ・マフマフヴィッチ (@ani_kinchan) 2018年11月28日
それは疑問の終助詞「か」の方言だと思います。笑
— はまてん (@Hamaten61) 2018年11月28日
と思います。無駄絡みしてすみません…
— はまてん (@Hamaten61) 2018年11月28日
え、全然無駄じゃないです。ありがとうございます。
— クロゾフ・マフマフヴィッチ (@ani_kinchan) 2018年11月28日
っていうか、無駄絡みだったんですか?僕は、ただ馬鹿にされたんですか?!僕とは遊びだったんですか?!
これが無駄絡みです。悪しからず。
— クロゾフ・マフマフヴィッチ (@ani_kinchan) 2018年11月28日
実際に示してくださるスタイル。
今、頭ん中フル稼働して、現代口語文法における「け(り)」を探している。
— クロゾフ・マフマフヴィッチ (@ani_kinchan) 2018年11月28日
候補1「あ、100円見っけ」
以下の先生のツイートも参考になり興味深い。
ちくまの『詳説古典文法』は井島さんが関わっているからか「き・けり」の説明が詳しい。
— 国語科教員 (@coda_1984) 2018年11月28日
伊藤博美 の 詳説古典文法 を Amazon でチェック! https://t.co/CrOWceDBwu @さんから
まー、その筋では有名な本かしら。
— 国語科教員 (@coda_1984) 2018年11月28日
井島 正博 の 中古語過去・完了表現の研究 (ひつじ研究叢書 言語編) を Amazon でチェック! https://t.co/ZXOo5UAfyt @さんから
現代日本語文法、英文法、中古日本語を中心とした歴史文法、文言中国語文法を総合的に学ぶカリキュラムを考えたい。
— 持田哲郎(言語教師) (@ownricefield) 2018年11月28日
『詳説古典文法』は「き・けり」に限らず一番学説の新しいものだと思いますが、じゃあこれが高校生に使いやすいのかというとまた別問題なのでしょう。良い物が使いやすいとは限らない。これはけっこう授業者としては悶々とする。
— 国語科教員 (@coda_1984) 2018年11月28日
そういや、この前知ったけど、『詳説古典文法』は『それゆけ!論理さん』の仲島ひとみさんも関わっているんですよね。
— 国語科教員 (@coda_1984) 2018年11月28日
私らは古典世界の表現についてどれだけ理解できているんでしょうね。明らかになることは多くなっているとはいえ、わからんことはまだまだたくさん。研究することはたくさんある。中高生にそういう世界もあるのだってことを少しくらい話をするのも大切なことかなと思う。
— 国語科教員 (@coda_1984) 2018年11月28日
文法って学生時代はあんまり意識していなかったけど面白いな。(なお、発掘した高1までの文法に関わる定期テストの点数は並以下。)
小田勝さんの本を読んでいいなと私が思っているのは、「これについてはわかりません」とか正直に書いているところですね。何がわからないのかを明示するってのはとてもいい。専門じゃない人でも「あー、専門家でもそこはまだわかっていないんだ」とわかるのはとても経験値。
— 国語科教員 (@coda_1984) 2018年11月28日
小田勝さんの本といえば、
が院生室の私の棚で眠っている。そろそろ起こさないと・・・。古文の作品を読みつつ気になった項目について辞書のように引いて使うのが良いかなと。
確か、竹取物語であればある程度話が進んだときからぱったり、過去の表現がなくなるはず。過去の表現が多いと、読者が作品世界に没頭できないっていうことらしいんだけれど、他の物語ではどうだか知らない。ちょっと見てみようかな。
— なべしょー。 (@takota0104) 2018年11月28日
上は非常によく知られている常識的な竹取物語の仕掛け。実際中学時代に聞いて知っているという生徒もいた。冒頭部だけを読み、こうした仕掛けがあると生徒に示す実践記録を見て学部時代は驚いたが、今の自分は中盤終盤の助動詞使用について調べていないのでそんなに厳密にかつシステマチックに書き分けられていたのかは分からないと思っている。
先生方の語る文法とは
文法ってのは悪者扱いされるけど、本当に文法に精通している人の授業は生徒のかゆいところに手の届くような丁寧な授業作りができているんじゃないかなぁと思う。たいてい悪者扱いしている人は文法をそんなに勉強していない人が多いような気がするのは気のせいかしら。
— 国語科教員 (@coda_1984) 2018年11月28日
授業で説明しないにしても、質問に対してすぐさま具体的な用例を挙げて納得できる説明できる人ってのは凄いよなぁと思う。古典文法に限った話ではないですが。
— 国語科教員 (@coda_1984) 2018年11月28日
思えば、「文法」という言葉を創りだした人(誰だろう、明六社の人たちかなあ?)は、この言葉に「法」を以って名づけたのが天才的だと思います。「魔法」「技法」と同じく、この世界を記述する「ルール(制約)」であることを、この言葉が明確に示してくれているということが凄いのです。
— 八神夕歌@国語教師_言の葉の館 (@kotonoha_yakata) 2018年11月28日
文法、あいつちょっと堅苦しく見えるけど、案外いいやつなんすよ。
— クロゾフ・マフマフヴィッチ (@ani_kinchan) 2018年11月28日
私は、教科書と文法書を片手に歩いている生徒を見ると、いつも「ああ、あの子はこれから古典という大海を渡る旅に出るのだなあ……」と胸が熱くなります。便覧はこれまでに発見された宝物のカタログです。ノートはそれらの秘密を解読するためのメモ帳。そう思うと、生徒たちがとても大きく見えます。
— 八神夕歌@国語教師_言の葉の館 (@kotonoha_yakata) 2018年11月28日
文学畑の僕は、文法と言えば漱石が頭に浮かぶ。内田百間らによる「漱石全集校正文法」だ。
— クロゾフ・マフマフヴィッチ (@ani_kinchan) 2018年11月28日
主に送り仮名を扱ったものだけど、漱石の全集を校正する際に、漱石の癖を元に「文法」が作られた。「文法」は大いに「パーソナル」な部分であり、また本質に触れる箇所だともいえるんじゃないかな。
文法や時代背景や常識ってのは可逆変換できるモザイク処理を鮮明にしていくようなものであって、処理が粗くても何が描かれているのかってのはぼんやりとわかることも多いけど、はっきりと見たいものだよねぇ。まー、非可逆変換の部分もあるから厄介ですが。
— 国語科教員 (@coda_1984) 2018年11月28日
何となくうまいこと締めているように感じる言葉を引用して記事を書き終えたい。
ひとつのツイートがさまざまに輻輳して、鮮やかなポリフォニーを奏でるTwitterというひとつの世界。今宵は非常に愉快な音楽が流れているように思えます。
— 八神夕歌@国語教師_言の葉の館 (@kotonoha_yakata) 2018年11月28日
ポリフォニーという語のが分からず調べたのは秘密。