虎哲の探究

単なる私立校国語科教員の戯言。未熟者による日々研鑽の記録。

初等・中等教育にも十分活かせる!成瀬尚志編著『学生を思考にいざなうレポート課題』

 今回扱う『学生を思考にいざなうレポート課題』は成瀬尚志先生を中心とした科研費研究メンバー、その科研費研究の成果を報告した公開研究会のゲストの寄稿からなる「レポート課題を軸に考える授業設計マニュアル」である。

学生を思考にいざなうレポート課題

学生を思考にいざなうレポート課題

  • 発売日: 2016/12/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

  

 書き出しておいてなんだが、お世話になっている二人の先生の先生のブログをお読みになればよいと思う。私のブログは私が本当に気になったところだけをさらう形で。

askoma.info

 

monkokugo.blog.fc2.com

  去年の全国大学国語教育学会茨城大会で買っていたが、適宜参照することはあっても通読はできていなかった。そんな折クロゾフ先生が通読、推奨されていたこともあり、時間を作って一気に読んだ。

 なお、成瀬先生ご本人が本書のエッセンスをギュッと凝縮した動画をアップなさっている。未読の方はそちらを参照の上ご購入を検討されたい。


コピペを防ぐためのレポート課題の出し方の工夫

 本書を貫く「良い論題を出せば、良いレポートが生まれる」という「暗黙の前提」は私の少ない経験からも同意できるものだ。

 そのうえで論題をどうするか、授業をどう設計するかが重要になってくる。

 72頁に示されたR(レポート論題)タキソノミー、「自分の中のものさしを成長させる」(94‐96頁)授業設計を今後も念頭に置きたい。

  また「第5章学生が自分で問いを立てるための授業デザイン」で扱われた実践の方法について述べられたこちらの本も読みたい。

大学生のための「読む・書く・プレゼン・ディベート」の方法 改訂第二版
 

  「初等・中等教育にも十分活かせる!」とタイトルに書いた。本書は高等教育に携わる方向けに書かれたものであるが、初等・中等教育に携わる国語科教員である私にとってもこの本は大いに参考になった。他教科においてもレポートを課すことは多い。

 ただ「大いに参考になった」といっても説得力がない。いずれ1学期中3に対して実践した単元「コロナ禍と社会について考える」及び単元まとめとして書かせた文章を本書の内容に照らして振り返り、今後の実践について考えたい。