虎哲の探究

一介の公立中高国語科教員の戯言。未熟者による日々研鑽の記録。

ディズニーアカデミー体験会の感想

www.tokyodisneyresort.jp

 表題の通りである。千葉県浦安市生まれで就学前教育をディズニーリゾートで行ったといっても過言ではない私がディズニーアカデミーの体験会の存在を見過ごすはずがなかった。

 とは言え、今日は「大学・短大・専門学校向けセミナープログラム」の体験会であり少々場違い感があったことは否定できない。しかしながら、プログラムの内容は中高生の学ぶべきことが多々あり、私自身も改めて考えていかねばならないことであった。以下に今日学んだこと、当該プログラムの魅力を述べる。

 

東京ディズニーリゾート・コミュニケーションスキルとは?

 1983年の開園から35年間変わらない、親しみやすさや安心感といったシンプルで普遍的なコミュニケーションをアカデミー担当者と実際に園内で働いているキャスト各1名とともに約2時間学ぶというプログラムである。

 問いに対するディスカッションやゲーム、キャストの体験談などを通して、コミュニケーションの重要性やそれを成り立たせるうえで必要なことについて学び考えることが出来るものだった。本日扱われた問いを以下に示すので是非読者の方々にも考えていただきたい。

・何故パークではゲストとのコミュニケーションを大切にしているのか?

→コミュニケーションの目的を意識させる問い。話が広がり過ぎないようパークに限定している。

・リピーター(再来園者)が90%以上を占める理由は?

・皆さんが目指す仕事が目指す仕事が提供するものは何ですか?それによってお客様はどんな気持ちになりますか?

→ゴールを考える機会を与える問い。

 また、キャストの方はコミュニケーションのポイントとして、挨拶・スマイル・言葉遣い・アイコンタクトの4つを挙げていた。その中でも言葉遣いの重要性についてのキャストの方の体験談が興味深かった。そのキャストの方は、身長が足りずジェットコースターに乗れなかった子に対し、「身長が足りなかいから乗れないね、ごめんね」と声をかけ泣かしてしまった。これ自体はごく一般的な対応である。その後彼の先輩キャストが泣いている子に対し「今回は残念だったけどご飯をいっぱい食べて大きくなってまた乗りに来てね!」と声かけ、泣いていたその子の表情を笑顔に変えたそうである。単に状況に応じた丁寧な言葉遣いだけではなく、言葉を選ぶことで相手の感情が変わるということを意識するのも言葉遣いに含まれるのである。

 

言葉を選ぶ、授業が変わる!

言葉を選ぶ、授業が変わる!

 

  この話を聞いて上の本を読む必要があるなと改めて気付かされた。教師は生徒の思考を分かったつもりで対応してしまうものである。思い込みで声をかけてしまう前に少し立ち止まって言葉を選ぶことを忘れない国語教師でいたい。

 

ディズニーと教育の親和性

 上記の内容は当該プログラムのごくごく一部である。ディズニーの持つ、思いやりの精神やユーモア、説教臭くない形で我々に大事なことを教えてくれるといった魅力は、今後教育の世界にどんどん取り入れていくべきなのではないかと考えている。例えば、私が下手な道徳の授業をするよりもディズニー映画を見て考えたことを共有しあうことの方が実りある学びになるのではないかと思うのである。選択授業などで中高生向けの教育プログラムを軸にした学びを実践したいなと夢を膨らませた一日だった。