研究の解釈に関わるところで絡んだ一般人に対し、専門家の方がこのくらいの新書を読んでから出直せといった発言をしたことから始まったといわれる(親しくしてくださる相互フォローの方から教えて頂いた情報、一応元のツイートは確認済み)新書を巡るツイートブーム。
奇しくも新書大賞発表の時期というタイムリーっぷり。
こちら私も投票&コメント寄せました〜!どっか本誌でコメント載る?かも?面白そうなラインナップばかりで、読んでない新書たくさんあって嬉しい。
— 三宅香帆 (@m3_myk) 2021年2月10日
しかしちゃんとした新書って本当に…ありがたいよね…。安くて調べやすくて専門家が書いている。 https://t.co/x8fvpw52lX
新書の記憶、覚えているうちで最も古いのは高校時代に野口悠紀雄『「超」整理法』(中公新書)を読んだことかな。これはhow toに徹した本でしたが、どことなくユーモアがあって「こうもり問題」などのネーミングはいまでも気に入って使っています。
— ぺだんちつく・かをる (@pedkwr) 2021年2月10日
初めて新書を読んだのは高2の冬か高3の春、読んだのは『いじめとは何か―教室の問題、社会の問題』。卒業研究の基礎文献として手に取ったのがきっかけである。
中高6年間脳みそまで日焼けした野球少年(補欠)であったため、通読を課された夏目漱石『こころ』とこの本以外通読したことがないというド阿呆だった。
もともと中学受験するほど勉強好き、学校図書館大好き小学生だったため読むのは苦でなかった。何よりカラカラに乾いた脳みそに全く知らなかったことがどんどん入っていく新書を読む行為は快感であった。
空手にのめりこんで本を読むことなど思いが及ばなかった(※教育学部国語専修学生)学部1年を除き、学部時代の読書は大抵新書であった。
大学進学が決まっていて遊びたいざかり(だが遊べない)高3有志に向け3学期週1回課題を提示するタイプのオンライン講座「新書を読む」を開いている。
受講前アンケート。
初回スライド。
7~8年くらい前だったか、新書のことを「新しい本」の意味で理解していた生徒がいたので、それ以来新書という言葉を使うときには「岩波新書」とか「ちくま新書」とかいう言葉だけじゃなくてなるべく実物を見せながら話すことが多くなりました。
— 国語科教員 (@coda_1984) 2021年2月10日
おせっかいかもと思いながら新書とは?みたいなところから説明。
このスライドに合わせてより具体的な探し方を口頭で伝えたが割愛。目次・はじめに・著者について及び中身について見てみるといいよ!くらいのテキトーな感じで伝えたように思う。
新書は、「はじめに」と「おわりに」を先に読んで、合いそうだったら興味が湧いたら読んでみるくらいの気持ちが調度いいかもしれませんね。
— 国語科教員 (@coda_1984) 2021年2月10日
あと、些細なことかもしれませんが、それなりにまともな本を読もうと思うのなら、参考文献がきちっと書かれてあるやつを選んだ方がいいと思います。
— 国語科教員 (@coda_1984) 2021年2月10日
わりと前からなのだけどコミックでも最後に律儀に参考文献を載せてるものが多くなってきた気がする。
— 国語科教員 (@coda_1984) 2021年2月10日
以下が上記の概説を受け、読む新書が決まったら送ってもらうことになっているGooGleフォーム。2週間期間を設けた。本日23:59締切だが現時点で1名からしか回答が得られていない。不安。笑
鈴木孝夫さんがお亡くなりになりました。お悔やみ申し上げます。岩波新書『ことばと文化』をはじめ、たくさんのロングセラーがあります。
— 岩波新書編集部(風呂敷プレゼントは3月末締切!) (@Iwanami_Shinsho) 2021年2月11日
言語社会学者の鈴木孝夫さん死去 94歳 「ことばと文化」 - 毎日新聞 https://t.co/67e1GaZTHy
鈴木孝夫は新書のイメージよね。
— 国語科教員 (@coda_1984) 2021年2月11日
鈴木孝夫『ことばと文化』(https://t.co/9HgmuyUejL)は1973年刊行。 多くの人がこの本でことばへの興味を掻き立てられたのではないでしょうか。電子版もあります。
— 岩波新書編集部(風呂敷プレゼントは3月末締切!) (@Iwanami_Shinsho) 2021年2月11日
唯一回答を送ってくれている生徒が選んだのはなんと鈴木孝夫『ことばと文化』。
様々な国に住んだ経験から言語と文化の問題に興味を持ったために選んだそう。
受講者からほとんどリアクションがないので寂しい。そんなわけでクラスルームを通じてガンガン資料(リンク)を投げている。お示ししたい。
新書レーベルから
岩波新書フェア2020「生きのびるための岩波新書」(10/28出庫) - 岩波書店
中公新書の三冊の紹介、大好きな三宅香帆さんの回。
Twitterから
選書キーワードに「ポピュリズム」を挙げている生徒がいたので紹介。
noteもいいと思う。(書く方ははてなブログ一筋だが)
今最も読みたい新書について非常に丁寧にまとめているツイートがあったので拝借。
岩波新書・今井むつみ著『英語独習法』すごくおもしろかったのでおすすめポイントをポップ風にまとめてみました!最近また英語の勉強をはじめて苦戦してたんですが、勉強や練習方法を考えるためのヒントが凝縮されていて、めっちゃ参考になってます!https://t.co/w74vC1iJwp pic.twitter.com/zIvgEq2ePx
— S.MAYU (@jmahilo) 2021年2月10日
『英語独習法』は基本的には英語を勉強する人のみならず、全ての学ぶ人に読んで欲しいのですが、それだと漠然としてるので、特にどんな人に読んで欲しいのか絞ってみました。これは「すぐに英語がペラペラになる」ための本でなく「学びのしくみやプロセスを理解するための本」だと思います。 pic.twitter.com/y437bX3qbC
— S.MAYU (@jmahilo) 2021年2月10日
新書だから絶対よい!!ということはない。(ハズレもある)新書を読まない人間は低俗である、新書くらい読めよなどという分断を生むような発言をするつもりも毛頭ない。ただ新書に魅了された一人として、一般人が知にアクセスする方法として新書は有効な入口の一つだと思うので、こんな記事を世に送り出すのだ。