曽山一寿『でんじゃらすじーさん』に心を奪われ「将来の夢は漫画家!」と高らかに宣言していた小学校時代。自分より絵のうまい奴が山ほどいることに愕然としその夢を諦めた中学時代。野球漫画を貸して少女漫画を借りていた高校時代。アプリで毎日欠かさず読んでいる今日この頃。前置きが長くなったが何を隠そう今週のお題が「好きな漫画」ということでこちらを紹介。
舞台は公立中学校。主人公である鈴木先生が様々なトラブルに巻き込まれながらも鮮やかに解決したり、解決には至らず苦悩したりする物語。非常勤ながら中学生を相手にしている身としては、「やはり中学は教科指導というより生徒指導中心だよなぁ…」と少し寂しい気持ちになる人間ドラマである。
好きな理由を3つに分けて。
①事件発生から解決に至るまでを謎解きのような観点で見たり、投げかけられた問いをともに考えたりできる。
具体的な事件や問いを取り上げたいが敢えてしない。是非『鈴木先生』を読む中で楽しんで頂きたい。
②鈴木先生の人柄
生徒の前では気丈に振舞っているが、抱えている問いにひたすら頭を悩ます、彼女や同僚に弱音を吐く(喫煙室?)人間らしいキャラクターである。まっすぐで重みのある言葉も魅力。相手はフィクションながら国語科教員として見習いたいなぁと。
③著者プロフィール
他の漫画家さんに比べて熱量が段違いである。見逃し厳禁!著者武富先生の音楽遍歴も楽しめる。
秋の夜長にぜひご一読を!
以下の映画や外伝はまだチェックしていないので、修論後の課題としたい。