虎哲の探究

一介の公立中高国語科教員の戯言。未熟者による日々研鑽の記録。

【授業見学記】私立中・高 rofu先生の授業

  昨年6月頃IBと国語教育のセミナーでご実践を発表なさっているのを拝聴し、授業を是非見てみたいと思っていた。研究会で何度かお会いしてお話しする機会を得て、授業見学の約束を取り付け遂にその望みを果たした。授業を快く公開する先生のお人柄と私のしぶとさによるものである。

 かなりの数授業見学をしてきたというつまらない自負があるが、私立学校の授業見学は初めてであった。(非常勤で勤務する予定の学校での授業見学を除く)そういう意味でも楽しみであり、少し緊張していたが、生徒の皆さんは見学者慣れしているようで「先生の授業はいつも見学者がいるね!」なんていう生徒もいた。

 見学したのは弁論大会に向け書いた原稿を3~4人のグループで読み合い、意見を得て自己評価や推敲を行うという内容であった。単元の内容に関することは授業者のrofu先生がまとめてくださっている。以下を参照されたい。

senobi.hateblo.jp
senobi.hateblo.jp

  上の記事となるべく重複することが無いよう留意しつつ、授業見学での学びをまとめたい。

 (1)の記事にもあるように、テーマづくりに非常に時間をかけることで自分で設定するテーマを我が事にしたそう。加えて「社会的な問題に関する関心は弱い」という学習者の実態からrofu先生はテーマに社会性を持たせるようにという緩やかな制限を設けた。この制限によって社会的な問題に目を向けるようなアンテナを機能させることにつながっただろうと思われる。

また(2)の記事にある通り評価規準も自分で設定させる徹底ぶりであった。こうすることで聞いている側はぼんやりとした印象論でアドバイスするのではなく、話す側の設定にあったアドバイスが出来る。実際に評価規準に照らして自己評価する中で自然とここはこうだったねと声を掛け合う姿が見られた。

推敲の際に声に出して読みながら確認する、内容面とスピーチスキル双方が大切だということを伝えるなど随所で押さえるべきところは押さえながらも、喋りすぎず学習者の活動の時間を確保する洗練されたスタイルも確認できた。

また社会的な問題を扱う内容面にも、スピーチの文章構成や話し方にもいい意味で遠慮なく話し合う姿が見られた。こうした積極的な話し合う姿勢についてrofu先生は「哲学対話」に中学1年から取り組んでいたからではないか?というお話もあった。

探求の共同体 ─考えるための教室─

探求の共同体 ─考えるための教室─

 

上の本をいい加減に読まねば…(-_-;)

こんなことを言っておきながら…。