虎哲の探究

一介の公立中高国語科教員の戯言。未熟者による日々研鑽の記録。

2021年如月振り返り

hama1046.hatenablog.com 2月は1月以上に本を読んでいない。 本を50冊、うち洋書を5冊以上読む なんて目標を立ててしまったので焦る。国語科教員たるものインプット大事…。 以下の本をちまちま読んでいる。 いや、月の前半で一章まで読み、意味の取れない単…

埼玉大学のすゝめ

毎年2月25日になるとソワソワするのは国立大学出身者、及び国立大学受験に挑戦した者の特権、および彼らにかけられた呪いのようなものであろう。 本日は我が母校、埼玉大学の素晴らしいところを紹介していきたい。 ・最寄り駅までは遠いが、池袋・新宿・渋谷…

フランス文学を研究したい

「東京都立大学藤原真実研究室を受験して、フランス文学の修士号取れたらいいなぁ。」とふと思った。 フランス文学専攻したらマジで母校の某国語科重鎮の後継者になっちゃう。 美女と野獣[オリジナル版] 作者:ガブリエル=シュザンヌ・ド・ヴィルヌーヴ 発売…

悪いことは言わないからとにかく「新書を読む」

研究の解釈に関わるところで絡んだ一般人に対し、専門家の方がこのくらいの新書を読んでから出直せといった発言をしたことから始まったといわれる(親しくしてくださる相互フォローの方から教えて頂いた情報、一応元のツイートは確認済み)新書を巡るツイー…

国語科教育と死について研究紹介(1)

「Twitter研究論集」は2021年3月31日締め切りとします。 pic.twitter.com/bUBcs9U8Kg— 沖 (@nakayubi77) 2021年2月2日 こちらに向けていろいろと調べ物をしていた。そこで得た情報をメモ。 岡田芳廣(2014)「学校における死についての教育の実態と実践につ…

2021年睦月振り返り

以下の記事で ①外部に発信する文章を3つ以上書く ②本を50冊、うち洋書を5冊以上読む という2つの目標を掲げた。 hama1046.hatenablog.com この2つの目標について1月の出来具合を振り返りたい。 ①外部に発信する文章を3つ以上書く 書き上げたものはない。一応…

太宰治が、勉強の素晴らしさについて教えてくれました。

きっかけはこのツイート。 太宰治が、勉強の素晴らしさについて教えてくれました。良いコト言うじゃない。このフレーズ何回も読んで自分を戒めよう。子どもが悩んだ時にも、この教えをうまく伝えられる様な大人になりたい。 pic.twitter.com/Zd5nAquwsz— う…

2021年大学入学共通テスト国語出典まとめ【第2日程も追加】

Twitterによる情報収集によるもので、正確に問題を見て逐一確認したわけではないがある程度の妥当性があると考えられるためまとめておきたい。 出典に関するツイート 評論文 香川雅信『江戸の妖怪革命』 芥川龍之介「歯車」小説 加能作次郎「羽織と時計」古…

母校東大附属のイベント(2021年2月)

東京大学大学院教育学研究科附属学校教育高度化・効果検証センター(CASEER)主催シンポジウム 主体的・探究的な学びの体験がもたらす高大接続・社会への貢献ー東大附属中等教育学校での学びの長期的効果ー2/7(日)14時から16時半、Zoom開催でなんと無料。…

内藤理恵子『誰も教えてくれなかった死の哲学入門』と私の死生観について

パンデミックによって日々の感染者、死亡者の数を目にし、耳にする機会が増えた。また、アール・ノート(『コロナ時代の僕ら』参照)を限りなく0に近づけるべく不要不急の外出を控えて一人で過ごす時間が増えた。 コロナの時代の僕ら 作者:パオロ ジョルダー…

2021年の目標

下の記事で書いたように hama1046.hatenablog.com 抱負は「挑む 超える 頂へ」である。阪神のスローガンを丸パクリしているうえに、そもそも抱負か??という気がしないでもない。 具体的な目標を設定し、この1年の位置づけを明確にしておきたい。 過去記事…

2020年の振り返りと2021年の抱負

2020年は、変化の年だった。自分の環境も社会も大きな変化があった。 パンデミックによって「これまで通り」では立ち行かない事態が起きた。 枚挙に暇はないが、元々テクノロジー的には可能だったが今一つ踏み切れなかった在宅勤務・オンライン授業という選…

#ふぁぼされた数だけ今年読んでよかったものあげてく 2020年版

今年も!やります!12がつ!もしご興味あればぜひ。 #ふぁぼされた数だけ今年読んでよかったものあげてく— 三宅香帆 (@m3_myk) 2020年12月13日 私も!今年も!やります! ちなみに去年はこちら〜。これ読んだのも去年だったんか、とか驚く。これみると、今年…

復刊決定! 井関義久『授業への挑戦8 批評の文法〈改訂版〉』

授業への挑戦8 批評の文法〈改訂版〉 分析批評と文学教育:井関 義久 著 - 明治図書オンライン (meijitosho.co.jp) たまたま明治図書のサイトをのぞいた時、この本が復刊投票であと2票のところまで来ていた。投票したところ加えてどなたかが投票して下さった…

【祝3周年】なんとかかんとか国語科教員に

現在は全く動かしていないこのブログ。 時間は経つもので初めて記事を書いてから3年の節目となった。ブログを書き始めたころには全く知らなかった学校で専任として勤め始めて半年が経ち、慌ただしく過ごしている。 本が全く読めていない、日々をこなすので精…

翔んで英国!

タイトルの通り。 あまりにも日本に長くいすぎて、一昨日ビザセンターから1か月ぶりにパスポートが返ってきた時は「ついに行ける!」という嬉しさよりも「いよいよか…。」という不安が大きかった。元々は3月渡英予定だったが、学校の判断で延期となっていた…

NHK「100分de名著」ブックス アルベール・カミュ『ペスト』のご紹介

100分de名著テキストはメルカリで大体元値より高値で取引される。ブックオフは良心的な価格であるものの入荷が少なく、入荷メールを確認する必要がある。 NHK 100分 de 名著 アルベール・カミュ『ペスト』 2018年 6月 [雑誌] (NHKテキスト) 発売日…

【イベント報告】三宅香帆さんの「超文章塾」

こちらのイベントでの拙文添削結果をご報告! hama1046.hatenablog.com 川崎さんのポジションうらやましい…。笑 Before After 推敲の学習の時に示そうかなと思いつつ、このレベルの添削は技術というよりも芸術かなぁとも思う。 ただ140字という制約の中でど…

【イベント紹介】三宅香帆さんの「超文章塾」

140字の文章添削つきのオンラインイベントやります〜小学館さん主催、川崎昌平さんと私が講師役で、受講生の文章を添削しつつ、文章技術をお伝えする講座です〜。第1回好評だったので2回目開催決定めでたい申し込み日曜日までです!今日中!詳細こちらからど…

時空間を縦横無尽に駆け巡る好著『NHK出版 学びのきほん 本の世界をめぐる冒険』

こんな本が読みたかった! NHK出版 学びのきほん 本の世界をめぐる冒険 (教養・文化シリーズ NHK出版学びのきほん) 作者:ナカムラクニオ 発売日: 2020/06/25 メディア: ムック 「むかしむかし、「本」は人間でした。」(10頁) →「インターネット上で情報発…

初等・中等教育にも十分活かせる!成瀬尚志編著『学生を思考にいざなうレポート課題』

今回扱う『学生を思考にいざなうレポート課題』は成瀬尚志先生を中心とした科研費研究メンバー、その科研費研究の成果を報告した公開研究会のゲストの寄稿からなる「レポート課題を軸に考える授業設計マニュアル」である。 学生を思考にいざなうレポート課題…

吉野弘「冷蔵庫に」の紹介

昨日で授業は一区切り。慣れないオンライン授業で苦労もあるだろうと思い、ひたすら楽しくやっていこうというコンセプトのもと小6の授業は「詩を読む・紹介する・書く」という単元で今学期を締めた。 ある児童は吉野弘「樹」を紹介していた。育ちが良い。 …

ネガティブ・ケイパビリティと〈探究〉・文学について

青国研という研究会に所属している。このような状況で年内の例会は見合わせという悲しいお知らせがあったが、メールでの近況報告など緩やかに繋がることが出来ている。青国研に学ぶ優れた先生方は優れた本を読んでいる。たまに読んでいる本のセンスを褒めて…

【哲学対話体験記】なぜ「生活のパートナー」と「セックスのパートナー」は同じ人であるべきだとされているのか?

【なぜ「生活のパートナー」と「セックスのパートナー」は同じ人であるべきだとされているのか?】という問いで、嫉妬は、現状維持を脅かすものに対する人間的な本能なのではないかという話になって、おおすげー、なるほど!ってなった。近しいものに対して…

有名人に会ったことはありますか?という質問に対する回答

質問箱というアプリを使っている。 恐らく殆どの質問が自動で送られてきたものだが、質問に答えるという経験はインタビューされているようで結構面白い。得意かどうかはさておき面接は好きだ。 漫画のような話だが質問が来過ぎて、答えるので心身共に疲労困…

担任についての思い出

最近、小学校の授業実践集めてる。めちゃくちゃええのんばっかなのに、なんでTwitterで見かける小学校教員は(ry— クロゾフ (@aEovAJl9vK9NX5q) 2020年6月7日 「Twitterで見かける小学校教員」に「負けたらTwitter引退!」とアンケートでやり合っている人々が…

【雑感】シンポジウム「高校に古典は本当に必要なのか」に参加して

1年と4か月半ぶりの再会。 hama1046.hatenablog.com 否定派の意見に震え、肯定派である自分や他の先生方の「楽観」に気付かされ、背筋にひやりと冷たいものを感じながらモノレールに揺られてひっそりと帰ったことを覚えている。 このシンポジウムについては…

25歳の誕生日に野望を語る。

孤独を感じるからか例年以上に誕生日ですアピールをしてしまう。 昨年の誕生日は、とある私立学校(ここも緑豊かで敷地が広く良い学校)の3次選考で模擬授業をした後各駅停車で長いこと電車に揺られ、水戸まで行ったのだった。 その学校の管理職面接で母校が…

【祝150記事目、20000アクセス越え】修士課程を修了、近況報告

12月末以来の更新。ここまで色々あったとしみじみ。修士論文の提出、口頭試問、謎の高熱10日間、学位記の授与(郵送)、就職して1か月と激動の5か月間であった。 時間的なゆとりはあったように思うが、なんと4月に読んだ本はアルベール・カミュ『ペスト』と1…

内田義彦さんに学んだ方がいいかもしれない…

未だ草稿も書き終えられぬ修論の一部を紹介。 近代文学の先生から頂いたこちらの本 内田義彦セレクション〈第1巻〉生きること学ぶこと 作者:内田 義彦 出版社/メーカー: 藤原書店 発売日: 2000/05 メディア: 単行本 を引用して。 内田義彦(1972)はウィリア…