虎哲の探究

一介の公立中高国語科教員の戯言。未熟者による日々研鑽の記録。

教育

国立大学教育学部は教員工場ではない。

国立大学教育学部出身者としてこれだけは言っておきたい。 表題の通り、 国立大学教育学部は教員工場ではない と。大学時代から一貫した思想である。 きっかけのツイート群 先日ある国立大教育学部の教授が「教員就職率が低いと国からお金が減らされちゃうか…

明日から2023年度始動!今の心境を言葉にする。

今年はなんといっても一つ目の夢に挑戦する機会がある。 hama1046.hatenablog.com この記事を書いた後大雨に降られながらドーバーを目指し、今年は見られないか…と半ばあきらめていたが、着く頃にはしっかり晴れて2年連続で英国の初日の出が見られた。やはり…

おくりびと、今年も大号泣。―2022年振り返りBefore-Afterを軸にして

最後に書いた記事、これかい。笑 hama1046.hatenablog.com 今週のお題「ビフォーアフター」だそうで、これにのっとって。 Before hama1046.hatenablog.com 上記の記事によれば ①本を40冊読む。 ②現時点で書いたこと、書きたいことを整理する。そのうえで書き…

2022年度日本国語教育学会全国大会に参加しました!

時差8時間を乗り越えて。2日間のオンライン学会参加が終了。 単元学習での授業を実践したい!と思わされたが、現環境で学期を走りながらの計画はなかなかに厳しい。反面たっぷりリフレッシュ・勉強期間があることに感謝。 3時間寝たがはっきり言ってまだ眠い…

2022年如月振り返り―あと九日で弥生も終わりますが??

懲りない男。 hama1046.hatenablog.com 学期を終えて一時帰国した15日に書くべきであった。一時帰国から一週間以上経過した今、十分すぎるくらいに休み、会いたかった人にも何人かは会えている。 ①本を40冊読む。 前回のブログから今日までで以下の7冊を読ん…

悪いことは言わないからとにかく「新書を読む」

研究の解釈に関わるところで絡んだ一般人に対し、専門家の方がこのくらいの新書を読んでから出直せといった発言をしたことから始まったといわれる(親しくしてくださる相互フォローの方から教えて頂いた情報、一応元のツイートは確認済み)新書を巡るツイー…

太宰治が、勉強の素晴らしさについて教えてくれました。

きっかけはこのツイート。 太宰治が、勉強の素晴らしさについて教えてくれました。良いコト言うじゃない。このフレーズ何回も読んで自分を戒めよう。子どもが悩んだ時にも、この教えをうまく伝えられる様な大人になりたい。 pic.twitter.com/Zd5nAquwsz— う…

母校東大附属のイベント(2021年2月)

東京大学大学院教育学研究科附属学校教育高度化・効果検証センター(CASEER)主催シンポジウム 主体的・探究的な学びの体験がもたらす高大接続・社会への貢献ー東大附属中等教育学校での学びの長期的効果ー2/7(日)14時から16時半、Zoom開催でなんと無料。…

ネガティブ・ケイパビリティと〈探究〉・文学について

青国研という研究会に所属している。このような状況で年内の例会は見合わせという悲しいお知らせがあったが、メールでの近況報告など緩やかに繋がることが出来ている。青国研に学ぶ優れた先生方は優れた本を読んでいる。たまに読んでいる本のセンスを褒めて…

担任についての思い出

最近、小学校の授業実践集めてる。めちゃくちゃええのんばっかなのに、なんでTwitterで見かける小学校教員は(ry— クロゾフ (@aEovAJl9vK9NX5q) 2020年6月7日 「Twitterで見かける小学校教員」に「負けたらTwitter引退!」とアンケートでやり合っている人々が…

貴方は『鈴木先生』を知っているか?

曽山一寿『でんじゃらすじーさん』に心を奪われ「将来の夢は漫画家!」と高らかに宣言していた小学校時代。自分より絵のうまい奴が山ほどいることに愕然としその夢を諦めた中学時代。野球漫画を貸して少女漫画を借りていた高校時代。アプリで毎日欠かさず読…

【祝2周年】就職先が決まりました。

今年もまた世界教師デーが、今年は吉報とともにやってきた。 イギリス行きはダメになったが、とりあえず就職先は決まった(仮)— 虎哲 (@TigerSophia61) October 5, 2019 過去の世界教師デー記事(今以上の未熟さを晒す) hama1046.hatenablog.com hama1046.…

パウロ・フレイレにとっての「ことばの学習」

まだまだ暑い日が続くが夏が終わったなと感じる。 デューイの探究教育哲学―相互成長をめざす人間形成論再考 作者: 早川操 出版社/メーカー: 名古屋大学出版会 発売日: 1994/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る そう、大学図書館の 夏休みの長期…

色褪せぬ名著―井上尚美 『思考力育成の方略―メタ認知・自己学習・言語論理―』雑感

思考力育成への方略―メタ認知・自己学習・言語論理 (21世紀型授業づくり) 作者: 井上尚美 出版社/メーカー: 明治図書出版 発売日: 2007/03/01 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 43回 この商品を含むブログを見る の前のバージョンである 思考力育成への…

今後の読書のために②―助川幸逸郎先生の著作をご紹介

下の記事が大好評(大嘘)につき、第二弾。 hama1046.hatenablog.com 初の単著はこちら。 文学理論の冒険―“いま・ここ”への脱出 (東海大学文学部叢書) 作者: 助川幸逸郎 出版社/メーカー: 東海大学出版会 発売日: 2008/03/01 メディア: 単行本 クリック: 22…

実況ツイートまとめただけ!日本国際バカロレア教育学会大会感想

院試あって大学入れないし、明日日本国際バカロレア教育学会大会に行ってみよー。 pic.twitter.com/sep2hMULDW— 虎哲 (@TigerSophia61) August 31, 2019 前日に思い立ちふらりと行ってみることに。 http://jaiber.org/wp-content/uploads/2019/08/20190808-…

東京都教員採用試験問題のご紹介

https://twitter.com/TigerSophia61/status/1150306320941064193 結果が怖いが面白い試験だったので私の語れる範囲で概要をお知らせする。 教職教養 教職教養のテキストを覚えていれば出来るという簡単に答えられる問題が少なかったように感じる。勉強量に比…

第3回概念ベース授業づくり研究会での学び

先日rofu先生にお声かけ頂き参加した概念ベース授業づくり研究会での学びについて共有したい。今回は国語科の先生だけでなく他教科の先生も参加し(東京学芸大学教職大学院)て、コラボ授業やMYP・DPの始め方についての意見交流がなされた。どちらについても…

今年度の大学図書館購入希望図書(10冊入れるまで更新)

https://t.co/5kgrlKs4VR— 虎哲 (@TigerSophia61) 2019年7月12日 hama1046.hatenablog.com 希望が通り以下の本が我が大学へ。 クリエイティブ・ラーニング:創造社会の学びと教育 (リアリティ・プラス) 作者: 井庭崇,鈴木寛,岩瀬直樹,今井むつみ,市川力 出版…

【随時更新】令和元年度のお出かけ予定

非常勤だが教員1年目、修論執筆、教員採用試験と欲張りな修士2年目。昨年度は気ままにフットワーク軽く色々なところへ赴いていたが今年は去年のような生活は出来なそうであるがそれでもいろいろな学びの場に顔を出したい。 4/23 『問い続ける力』対談イベン…

文化審議会答申(2004)『これからの時代に求められる国語力について』と遠藤瑛子実践

これからの時代に求められる国語力について:文部科学省を先程まで読んでいた。 最近読む本や聞く話などで頻繁に取り上げられるためこれを機に読んでみようと思い立ち、印刷して読んでみた。15年前の資料とは思えぬほど現在の国語教育にも示唆を与える内容が…

第1回鳴門ウォーターフロント大会の記録

今回はこちらでの学びをまとめたい。 hama1046.hatenablog.com この大会のための東京‐鳴門往復旅の学び以外の要素はこちら。 hama1046.hatenablog.com 院生国語科教育研究会(以下院国研)のメンバーだけで鳴門教育大院生の会員のもとを訪れるのもなんか味気…

授業づくり本に思う

明日から正式に教壇に立つ。 受験に関係ないながら教育界の動き的には大変な学年付きで11コマ担当します。分かる人には分かる言い方。— 虎哲 (@TigerSophia61) April 2, 2019 高2もかなりきついのですが、私が担当するのは次期学習指導要領と共通テスト本格…

ツイートでふりかえる3/26-31の旅

春の思い出。(改訂版) pic.twitter.com/56Tog3ndu6— 虎哲 (@TigerSophia61) 2019年4月8日 3/26 東京→京都 途中下車して餃子を食ってから京都へ行く最強プランを構築。 pic.twitter.com/dnXJjTeziH— 虎哲 (@TigerSophia61) 2019年3月25日 東京は千々に別る…

『国語の授業の作り方 はじめての授業マニュアル』読書会学びのおすそ分け

去る3月16日念願の第一回読書会が開催された。私の日取りが悪かったのか、参加できないが是非行きたかった!というご連絡は直接間接問わずたくさん頂いていた。 そんな方々のために今回の記事では参加された方の素敵な感想と並べて際立つ私のしょうもないツ…

国語教育史学会第62回例会での学び

第62回例会 2019.03.23に行ってきた。青春18きっぷでの関西周遊前に行けてよかったと思っている。以下、発表の概要と所感。 旧制中学校における現代文教材の価値意識―夏目漱石『草枕』を中心に― (配布資料より)「『草枕』の採録数の変遷を調査し、その変化…

書くことの難しさと向き合って

今書いている論文が自分にとっては自明のことを論理的な飛躍の少ないように丁寧に論じなければいけないのでとても辛い。そして読んでも確かになんのこっちゃわからん研究能力の低さ丸出しって感じだ。明日の研究会に持っていこうと思ったが未だに完成を見な…

『国語の授業の作り方 はじめての授業マニュアル』読書会感想のまとめ

昨日はオフ会でした。— 国語科教員 (@coda_1984) 2019年3月17日 いわゆる「オフ会」のような雰囲気で読書会が出来たのは非常に良かった。著者を囲んで読者が集い本の言葉を頼りに語り合う。読み直したくなる発見もたくさんあった。 読書会、最低限の流れは作…

学校とエッセイ

【職業としての小説家 (新潮文庫)/村上 春樹】を読んでいる本に追加 → https://t.co/2h0vLsV44K #bookmeter— 虎哲(こてつ・こてっつぁん) (@Hamaten61) 2019年3月8日 職業としての小説家 (新潮文庫) 作者: 村上春樹 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2016/…

「語用論能力」とは何か

とある「語用論能力」のある方に揶揄されてしまった。 私の解釈の方が本人の意図にあった読みだったようだ。まぁ本人の意図とテクストの「妥当」な読みは外れることがあるだろうけど。(ex.入試問題に作者が激怒)「語用論能力」の名の下に意地の悪い読み方…